第2章 VS武偵殺し
6.終わりの始まり
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帯がなぜかライトをつけて落ちてあった。
どうやら先ほど落としたものを無意識の内に拾っていたようだ。
「……はは」
こまた買い直すの金かかるから拾っとかないとと思ってしまった俺に、俺自身が呆れる。帰った後のことを考えているなんてな。
まあそれが、あいつのいう諦めない心って奴だろうか。
そう考えながら携帯を取ると、先ほど開いたままの画面が出ていた。
「………まじかよ」
そして、その画面が俺の逆転の一手になるとはその時まで思わなかった。
画面に映っているのはある場所の映像だった。
ボタン型監視カメラ。
ボタンの中に小型のカメラが設置されており、その映像は携帯やパソコンに自動で送ることかできる。その映像がいま勝手に携帯へと送られていたようだ。どうやら落としていたらしい。
さらに
「GPSまでついやがる…ほんと、すげーな平賀」
映像の横には2つの画面がついており、そのひとつがGPSだった。映像とGPSの位置から倉庫の入り口あたりに落ちているらしい。これを使えば入り口に戻ることが可能になった。
しかも
「ここにあったのか、ことわざでなんかあるよなそういうの。欲しいのは最初から近くにあったって、やつ」
俺の探していたそれは、倉庫の入り口にあったらしい。いまもカメラに映っている。
そしてもうひとつ。
映像の画面、GPSの画面の他に、なにやら「・」が次々と横に流れていく画面があった。
「…ああ、なるほどな」
俺はその画面をしばらく見つめ、そして静かに笑う。ほんとうに天才ってのは才能がないやつのフォローが上手すぎて。
「うっし、戻るか」
だが、問題はどう戻るか、だ。GPSを辿るにしろ、あの道を戻らないといけない。俺の体は限界に近いどころじゃない。
もう限界なんてとうに超えてる。先ほども言ったが体を動かそうとするだけで体全身に激痛が走ってしまうのだ。
この状況では走ることも出来ないしセグウェイ1機でも会ったらThe endだ。
まあでも
「ここまできたんだ。いまさら見つかっちまったで終わるほど、俺の人生軽くはなってないはずだ」
そうして、俺は生涯初めての本当に耐え凌ぐ戦いをスタートさせた。
ポロン
「…あ」
そのとき、いままでかけていた女の子のぞきメガネが落ちてきた。
もちろん鼻つきで。
………え、嘘。
いままで俺これかけたままシリアスなこととか色々こっぱずかしいこと言ってたわけ?うそ?まじか??
俺は誰も見ていないのに俺は無駄に恥ずかしくなって顔を覆ったのだった。
『あっはははははは!!修一やっば!かっこ悪ー!!あっはははははは!!』
↑誰とは言わない
ー
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