第2章 VS武偵殺し
6.終わりの始まり
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「おっす。見舞いなんて悪いな」
「ま、理子が依頼したことでこんなになってるんだもん。流石の理子も罪悪感がちょーっとでちゃったの!はい、トッポあげる!」
理子が持っていたトッポを一つ俺の口に押し込んだ。俺は礼を言ってそれを食べる。
…トッポなんて何ヶ月ぶりに食ったかな。基本お菓子は買えなかったし。
「えっと、今回の件について結果だけ報告すると、武偵殺しは結局捕まらず逃げられちゃったみたい。
あの機械人形は回収されていま平賀に色々と調べられてるってさ。
しゅーちゃん発見されたとき出血多量で死にかけてたってのも知って理子も流石にあせったよ〜」
なるほど、つまり成果無しってことなのか。まあそんなことで捕まるやつじゃないよな。というか俺のことで焦ってくれたの?え、嬉しいんですけど!
「まあ正直その辺はいま生きてるからいいとしてよ問題はそこじゃない」
俺はまだ大事なことを聞いてなかった。
「わかってる。報酬の話でしょ?ちゃんと30万しゅーちゃんの口座に振り込まれてるよ」
「まじで!?」
俺は理子の言葉に飛びつこうとしが、身体が痛んで腹を抑える。や、やった30万だぞ!?何ヶ月楽に暮らせるんだ!肉も野菜も食べ放題!ひゃっほー!!
「ようし理子!飯でも一緒食いに行こうぜ!金のある俺様が奢ってやるからよ!三百円くらい!」
「子供じゃないんだから…。というか、そう簡単な話じゃないんだよねー」
理子にお誘いをかけるが、理子は顎に人差し指を当てて困った表情をすると、ある紙をこちらに渡してきた。
「なになに?賠償費用請求書?………450万!?」
紙に描かれていたのは壁やらなんやらの修理費の合計が書かれた請求書…ちょ、ちょっと待て!
「待て待て!あれはほとんど武偵殺しがだな!」
「わかってるって。武偵殺しがした分も合計した値段だけど、そこから保険と国からの補助でしゅーちゃんが払うのは、ここ」
そう言って理子は右下の赤で囲まれた位置を指してくる。
「…おい、それでも50万あるんだが」
「30万の報酬使っても残り20万だね」
「赤字じゃねーか!!」
死にかけの任務成功させてその報酬が赤字!?ふざけんな!!
「無理無理そんなの無理よ!!20万!?そんなお金見たことないわっ!!」
「しゅーちゃんしゅーちゃん!『無理、疲れた、メンドくさいは絶対に使うな!』でしょ?闇金にでも借りればいいんだよん♪」
「あれは闇金より怖い金髪メイドもどきに止められてるから絶対ダメなんだよ!!もーイヤ!どーして俺だけこーなるのぉ!?そもそもお前がクソな依頼寄こしたからだろうがクソ野郎がぁ!!」
俺の般若顏(我は怒りが込み上げた時こそ真価を発揮する
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