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サイカイのやりかた #毎週投稿
第1章 始まり
3. 金髪ギャルの違和感
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でいるのかなどと考えたがそうではないようで、確実に俺に声をかけようとしている。

…しかし、誰だこいつ?俺はこんなカースト上位人(仮)に知り合いなんていない。
こういう無駄に目立ったやつ相手にするのは間違いなくーーー面倒くさい。

『修一はどうする?
逃げる
? 逃げる
  逃げる


「ええ!?ちょ、待ってよ〜!!」

そのギャルの前からダッシュして逃げることに決めた。こういうやつに絡むと余計なことしかないあのピンクツインテ然りだ。

そう判断しダッと背を向け走り去る。自慢じゃないが、逃げ足は速いと自負している。

…本当に自慢じゃないな。

などと自分にツッコミを入れつつ、高速で逃げ出す俺。

ギャルも流石に俺が逃げ出すとは思っていなかったのだろう。一瞬ひるんだが、すぐに追いかけてきた。

(追いかけてきたし…。でも俺に声かけてきたってことはなにか用があるんだよな…?何の用だろうか…??)

逃げながら、追いかけて来るギャルが話しかけて来る理由が気になり始めていた。サイカイの俺にわざわざ話しかけて来る奴なんてめったにいない。だからこそその内容が気になって仕方がなかった。

………せっかく久々の会話ができそうなんだ。話だけでも聞いていいかもしれんな。

そう思った俺は射撃場の入り口辺りで止まるとそのギャルを待つ。

Eランクの目立たない(良いことではだが)俺に、今日は来客が多いもんだ…。

「な、なんで逃げるのぉ??理子から逃げるなんて、ぷんぷんがおーだぞ!」

俺の前で息を切らしながら両手で鬼の角を表現するのは身長150cmほどの長い金髪をツインテール(ツーサイドアップ?)に結った、ゆるい天然パーマが特徴の童顔の美少女だった。

こんな美人が俺に何の用だ?などと思いつつ、確かに話も聞かずに走り去ったことに関してはちっと悪いことしちまった。

「ああ、悪かったな。いきなり声をかけられてビックリしたんだよ。で、なんか用か?」

「んふふ〜、あなたアリアとお友達なんだよね?アリアってどんな子なのかなーって聞きたくてさ?」

なるほどな。アリア関連で俺に近づいてきたと。俺とアリアが知り合いだって知ってるということは…同じクラスってところか。

まあ納得だ。俺に対してなにか用があるほうがおかしい。

「と言ってもなぁ。俺がアリアと会ったのは昨日が初めてだから、俺もあんまし知らないぞ。知ってるとしたら短気なやつってくらいだ、あとうるさい」

「ふーん、そっか」

ギャルは俺の返答に軽く返すだけで終わり、なぜか俺の顔をニヤニヤと見ている。

俺が首を傾げる中、ギャルは「くふっ」と独特な笑い方をしながら俺の方へ一歩近づきてきた。…おい

「近い」


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