第1章 始まり
3. 金髪ギャルの違和感
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。
アリアは俺の方を見て目を見開いて驚いている。
「あ、あんた!?あたしに何か恨みでもあるわけ!?なんでそんなこと言うのよ!?」
「いや別に恨みなんてないない。ただまあ…」
俺は一呼吸おいてアリアに向き直る。
「いくらくれんの?」
「は??」
「いや、だからな。俺がお前らが付き合ってないですーって言ったらおま…アリアはいくらくれんだよ?」
恨みなんてない。それは本当の話。正直な話をすれば、金が欲しかっただけでした。
「あ、あんた。それ言うだけで金取る気!?」
「あったり前だろうが!俺は金さえくれりゃどんなことでもする。逆に言うとどんなことも金くれなきゃしないんだよ!」
ドヤっとワザと仁王立ちしてアリアの前で立つ俺。
うん、自分でもわかるクズっぷりだ。だがな、これが大人の世界ってやつなんだよ。人は情だけで生きていけるとは限らないんだからな。
「あんた、意外と最低ね…」
「…正直余裕ないのよ…。」
そうなの…。もう財布の中身だけしか残ってないんだよ。今なら自動販売機の下余裕で覗けるわ。
「はぁ、わかった。言い値を払うから頼んだわよ」
「あーい、合点承知の助」
そうして俺は臨時収入とともに大切ななにかを失いつつ、男子生徒とアリアの無罪を証明したのだった。
―――――
タァン タァン
平常授業を終えた俺は、射撃場に来ていた。
強襲科に所属して一年。来ていたのは最初の三ヶ月くらいだっただろうか。
途中から嫌になっていかなくなったんだが、今日アリアに言われた「実力がある」という一言がどうしても頭から離れず、このモヤモヤした気持ちをどこかにぶつけたくて久しぶりにやってきたわけだが…
《岡崎 修一 スコア 0点》
「…はぁ…」
引き金を引いて弾が飛んでいくのはいいが、やはりマトの中央には当たらない、どころかそのマトの書かれた紙にすらカスリもしなかった。本当に銃の才能ないんだなと思い知る。
今日のあのセグウェイもどきとの対戦のとき、仮にだがキンジ(あのあと少し話してお互い知り合いもどきにはなった)のように銃を使うことができていれば俺もアリアにいい顔出来たんだよな…。
そんな夢物語を想像しながらまた引き金を引く。相変わらず当たることはない自分の実力に落胆する。
どうしたらいいのかもさっぱりだ。やっぱ、変に自分に自信持ってもしょうがないのかもしれん…
出直そう、そう考え帰宅準備を始めたときだった。
「あ、見つけたぞ〜?おい〜す!!」
そこへテンション高めの金髪ギャルが現れた。
そいつは明らかに俺の方を向いてなにかを言っている。気のせいか、俺の後ろの誰かを呼ん
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