第1章 始まり
2.金が欲しくてやった。後悔は…
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いたようだが突然気の抜けた声を出した。どうやらあるはずのマガジンが見当たらないらしい。
「ふふっ、ごめんよ」
対して男子武偵は、おそらくアリアのであろうマガジンを持ち不敵な笑み(うぇ…ちょっと気持ち悪いな…)を浮かべながら、そのマガジンを俺のいる方に投げ捨てた。
(…お、ラッキラッキ!売ろう売ろう!!)
俺にとっては弾も金になる。…と飛びついてみたものの、なぜかマガジンの中は空だった。…あれ?
「もう許さない!!…わきゃあ!?」
首をかしげる俺の先で、アリアが半泣きのまま背中から刀を二本(を取り出し男子生徒に飛びかかろうと…したがスッテンコロリン。地面に撒かれた弾を踏んで転んでしまう。
おお、知り合いの面白いとこ見れた。カメラ用意しておけばよかったぜ…。
「ごめん撒かせてもらった」
どうやらアリアの弾を周囲にばらまいておいたらしい。完全に遊ばれているSランク武偵。俺はその様子を興味深く見ていた。
この男子武偵…何者なんだよ…??
まだぎゃあぎゃあ叫んでいるアリアをよそにその男子生徒は俺の元へやって来た。ってしまった!?よくわからん強敵に見てたのバレたっ!?
「おや?見られてたんだね」
「ま、まぁ、たまたまな…な、なんだ…俺ともやる気か?」
こいつの性格がまだ理解していない俺は、少しビビりながらも小型銃を構えた。もしこいつがただ戦いたいだけのやつだとしたら俺もう病院送り決定かもな…などと思っていると。
「いやいや、何もしないよ。それより、早く行かないと次の授業に遅れるよ」
男子武偵はそのイケメン顔をふっと緩ませ両手を挙げた。どうやら俺の勘違いだったようだ。
「あ、ああそうだな。……っとそうだ、なぁ、あのガラクタ達俺がもらってもいいよな?」
とりあえず俺の安全は確保されたと安心しつつ、先に転がる戦利品たちを見た。
一応こいつが倒したんだし、許可もらっとかないと。
男子生徒は一瞬キョトンとしたが、すぐに頷いてくれた。
「ああ、もしかして装備科の人かな。大丈夫、あれはもともと武偵殺しの模倣犯の物だから…それじゃあね」
なんか勘違いされたが、どうやらもらってもいいらしい。
去っていく男子武偵より目先の戦利品に興味が移った俺は、セグウェイもどきの周りに散らばっている弾をせっせと拾い始めた。
よしよし…これは今日の夜鍋確定だな…久々の肉は中々楽しみーー
「あ、あんた昨日の」
「…そういやいたのな」
弾を拾いながら進んでいた俺はいつの間にかアリアの目の前まで歩を進めていた。
(…忘れてた、アリアがまだ転んでたんだっけ…まぁ、どうでもいいや。それより弾、弾…肉、肉…!)
アリアを無視し
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