第1章 始まり
2.金が欲しくてやった。後悔は…
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の爆発音が聞こえた先で銃撃音が激しく鳴り始めた。
これに興味を示さない人はいない。もちろん俺もその1人である。
俺はその音のする方へと自転車を進めた。
ーーー
「なんだよ、この状況…??」
俺がその場所にたどり着いて初めて発した言葉は疑問だった。
満開の桜の木が並んでいる場所にある倉庫。どうやら体育で使う物を収納する倉庫のようだが、そこへセグウェイに銃を取り付けた機械兵器がその体育倉庫の中に向かって弾をぶちまけているという異様な光景を目にしたのだ、そりゃ疑問にも思うだろう?
俺はとりあえず自転車を安全な場所に置いて近くの桜の木に登り、状況を理解しようと試みた。どうやら倉庫の中にある防弾跳び箱に向かって集中砲火しているようだが、それ以上は煙が邪魔でよく見えない。
ただ一言言えることがあるとすれば…
(あれだけの弾を買う金あるなら…鍋できるな)
どうやらあのセグウェイはマシンガンを備えているようで今も無数の弾を倉庫内に発射している。あの弾を全て金に変えることが出来れば俺の生活もかなり潤うのに…。
なんてセコイことを考えていると、セグウェイどもは体育倉庫への発砲をやめてこちらのほうの壁の方へ身寄せてきた。どうやら中の様子を確認するために一度距離を取ったようだ。
まだ木に登った俺を感知してはいないようだが…
(…ん、待てよ?)
そこでふと、俺のセコイ頭が思いついてしまった。
あのセグウェイもどきを売れば、高く売れるんじゃないかと。
男子高校生の一人暮らしにはお金がいくらあっても足りない。バイトをすることが禁止のこの学校では親の仕送り以外にお金を稼ぐ方法がないのだ。
…いや、ないということはないのだが。武偵生徒に対しての依頼をこなすことで報酬をもらうというものがあるが、なにもできない俺はこなせる依頼が相当少なく、家計を保っていけるほどではないのだ。
まあつまり簡単に言えば…
《《お金欲しいから、こいつら売ろう》》ということである。。
「よっ」
金が稼げると理解した俺の行動は早かった。
俺は竹刀を袋から取り出し竹刀をその辺に置いといて、袋だけ持って下に降りる。感知されるかとひやっとしたが、大丈夫だったようだ。セグウェイどもは倉庫の方へその銃器を向けたまま動かない。
俺は近くにいたセグウェイの一つに近づきサッと袋をタイヤにひっかけ、ただ待つ。
そしてー
ギュイイイイイ!!
セグウェイもどきが再び動こうとしたその瞬間、その引っ掛けておいたセグウェイもどきのみが、その足元に突然現れた遮蔽物に重心を取られ横滑りしてしまう。もともと上の方が重かったのか簡単に倒れてしまった。
「よっし成功!!」
俺はその思った通りの結果にガッツ
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