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ウルキオラの転生物語 inゼロの使い魔
第5部 トリスタニアの休日
最終章 剣と私怨
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、お隠れになったとの噂でしたが……。ご無事で何より」

「劇場での接触とは……、考えたものですね。あなたは高等法院長。芝居の検閲のうち。誰もあなたが劇場にいても、不思議には思いませんわ」

「さようで。しかし、接触とは穏やかではありませんな。この私が、愛人とここで密会しているとでも?」

リッシュモンは笑った。

しかし、アンリエッタは笑わない。

狩人のように目を細める。

「お連れの方なら、お待ちになっても無駄ですわ。切符を改めさせていただきましたの。偽造の切符で観劇など、法にもとる行為。是非とも法院で裁いて頂きたいわ」

「ほう。いつから切符売りは王宮の管轄になったのですかな?」

アンリエッタは緊張の糸が途切れたように、ため息をついた。

「さあ、お互いもう戯言はやめましょう。あなた今日ここで接触するはずだったアルビオンの密使は昨夜逮捕いたしました。彼はすべてを喋りました。今頃はチェルノボークの監獄です」

アンリエッタは一気にリッシュモンを追い込んだ。

しかし、そのようにすべてを知られながらも、リッシュモンは余裕の態度を崩さない。
嬉しそうな笑みを浮かべる。

「ほほう!お姿をお隠しになられたのは、この私をいぶりだすための作戦だったというわけですな!」

「その通りです。高等法院長」

「私は陛下の手のひらの上で踊らされたというわけか!」

「わたくしにとっても不本意ですが……、そのようですわ」

リッシュモンはいつもは見せぬ、邪気のこもった笑みを浮かべた。

ちっとも悪びれないその態度に、アンリエッタは強い不快感を覚えた。

「わたくしが消えれば、あなたは慌てて密使と接触すると思いました。『女王が、自分たち以外の何者かの手によってかどかわされる』。あなたたちにとって、これ以上の事件はありませんからね。慌てれば、慎重さは欠けますわ。注意深ききつねも、その尻尾を見せてしまう……」

「さて、いつからお疑いになられた?」

「確信はありませんでした。あなたも、大勢いる容疑者のうちの一人だった。でも、わたくしに注進してくれたものがおりますの。あの夜、手引きをした犯人はあなただと」

疲れた、悲しい声でアンリエッタは続けた。

「信じたくはなかった。あなたがこんな……。王国の権威と品位を守るべき高等法院長が、このような売国の陰謀に加担するとは。幼き頃より、わたくしを可愛がってくれたあなたが……、わたくしを敵に売る手引きをするとは」

「陛下は私にとって、未だ何も知らぬ少女なのです。そのように無知な少女を玉座に抱くぐらいなら、アルビオンに支配された方が、まだマシというもの」

「私を可愛がってくれたあなたは嘘なのですか?あなたは優しいお方でした。あの姿は、偽り
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