暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
キャリバー編
第224話 仲間の輪
[8/17]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
礼でもあります」 
 
 ウルズは、北欧神話に出てくる《ロキ》か若しくは《フレイヤ》の兄とされる、《フレイ》と親交でもあるのだろうか? と思えたが、それよりリュウキは貰える物がある、と言う事を知り、そちらに注目していた。

「これは――……」

 受け取った物を確認するリュウキ。その表情は先程のキリトに負けずと劣らないものだった。


 そして、エクスキャリバーを手に入れた事で、歓喜に身を震わすキリト。他のメンバー全員も伝説級(レジェンダリー)は無いものの、それには僅かに劣るが極めて優秀なアイテム郡。それが大量に手に入れる事が出来たのだから。勿論、それに負けない程のユルドも。たった2時間足らずで大金持ち。だから、色々とリアクションをしてしまうのも無理はない。

 そんな妖精達を一頻り見渡した後、3人の乙女達は、ふわりと距離を取って声を揃えた。


『ありがとう、妖精たち。また、会いましょう』


 それと同時に、視界中央に凝ったフォントによるシステムメッセージ。クエストクリアを告げた。

 そして、3人は身を翻して、飛び去ろうとしたその直後だ。どたたっ! と前に飛び出たクラインが叫んだ。


「す、すす、スクルドさん!! 連絡先をぉぉぉ!!!」


 クラインの叫びは、当然ながら、クエストを終えた事での達成感や、アイテム、金が大量に手に入った充実感、様々な感情を見に窶していた皆の耳の中にも当然入ってきて、頭で理解出来た。

――お前! フレイヤさんは、どうしたんだよ!!
――ってか、NPCが、メルアドなんかくれる訳無いだろう!!

 と、ツッコもうとしたのはキリトだ。
 正直、どちら側を言えばいいのかが分らなかったから、何も言えず ただ棒立ちになってしまうキリト。
 で、ほかのメンバーも少々言葉は違ったとしても、その意味は大体同じだろう。

「連絡先? 相手はNPC……いや、運営側の誰かのアバターと言う可能性もあるが……」

 中でも真面目に考えているのは、リュウキだった。クラインの性格は判っているのだが……、今回のクラインの言葉。連絡先のやり取りは リュウキにとっては珍しい事ではない。仕事の関係上、クライアントとの連絡先の交換は日常茶飯事、と言える時期があったのだから。殆ど爺やがしてくれる様になってから、殆どなくなったが。

「……バカ」 
「??」
「あはは……」

 真面目に考えているのが、面白いのか 或いは呆れているのか判らないが、軽く背中を叩くシノン。そして、苦笑いをするレイナ。当然ながら、その意味が判らないから、リュウキはただただ首を傾げるのだった。


 色んな意味でまだまだ純粋なリュウキ。色々と不純なクライン。


 実に対照的な2人なのだが、今
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ