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ソードアート・オンライン〜Another story〜
キャリバー編
第224話 仲間の輪
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話については、ウルズも判ったのだろう。小さく微笑んでいた。
そして、微笑みのまま ゆっくりと高度を上げた。
「――私の妹達からも、そなた達に礼があるそうです」
そんな言葉と共に、まずウルズの右側が水面の様に揺れ、人影が1つ現れた。
その身長は 姉のウルズよりやや小さい――と言っても、やっぱり自分達よりは遥かに大きい。そして、同じく金髪だが、その体型と差と同じく、髪の長さは姉より短い。
「私の名は《ベルザンディ》。ありがとう、妖精の剣士たち。もう一度、緑のヨツンヘイムを見られるなんて、ああ、夢のよう……」
甘い声でそう囁きかけると、ベルザンディはふわりとしなやかな右手を振った。
途端に、あのスリュムを倒した時とも負けずと劣らない程のアイテムやユルド貨が大量に落ちてきて、同じくテンポラリ・ストレージに流れ込んで消えた。9人上限パーティの為、容量的にはまだ大丈夫とは思うが……、大量獲得は スリュムに続いて2回目だ。だから、気になってしまうのは仕方がない。
そんな心配をよそに、ウルズの左側にも旋風が巻き起こり、3つ目のシルエットが出現した。今度は打って変わって鎧兜姿。金髪は細く束ねられ、美しくも勇ましい顔立ち。そして、何よりも驚く所は、今までは巨大な身体が印象だった事と打って変わり、人間、妖精サイズなのだ。一番の大きさのウルズと比べたら半分ほどしかない。
――クラインが、喉の奥でムグっと変な音を出していたのは、多分、気のせいではないだろう。
「我が名は《スクルド》! 礼を言おう、戦士達よ!」
凛と張った声で短く叫び、スクルドもまた、大きく手を翳した。すると、再度大量のアイテムとユルドが降り注ぎ……、いい加減ストレージが危なくなってきた。
キリトは、この時危惧したのは言うまでもない。ひょっとしたら……、今手の中に、腕の中に抱きしめている本当の目的、
黄金の剣
(
エクスキャリバー
)
が収まりきらず、トンキーの背中に……。
「大丈夫だ。まだストレージは点滅だろ? 容量はある」
「あ、あー……って、心を読むなよ!」
「……丸判りだ」
2人のやり取りがおかしいのだろうか、スクルドもベルザンディも、微笑んでいた。
そして、勿論ウルズも同じだったのだろう、笑顔の質が上がった様で、ついにキリトにとっては待ちに待った展開となった。
「――私からは、そのつるぎを授けましょう。しかし、ゆめゆめ《ウルズの泉》には投げ込まぬように」
「は、はい! しません」
まるで、子供の様に頷くキリト。そして、そんなキリトを見て、苦笑いをするリュウキ。
「そうでした。――そなたにも、私から授けましょう。それに、あなたは 再び
神の剣
(
レーヴァテイン
)
と再見させくれました。その、
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