2部分:第二章
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第二章
「けれどそれでもな」
「あの国はちょっとな」
「物凄いことになってるからな」
まさにだ。漫画の状態になっているというのだ。
しかもそれだけではなくだ。南アフリカはさらにだった。
「エイズだって多いしな」
「ああ、エイズな」
「元々アフリカのあの辺りの病気だったよな」
「確かな」
そしてだ。それでだというのだ。
「物凄い流行ってるんだったよな」
「それこそ洒落にならないレベルで」
「大統領がエイズの女の人に手を出して」
かなりオブラートに包んだ表現だ。実際はかなり酷い話だ。それこそ一刻の国家元首がすることとは到底思えないまでのことだ。
「シャワー浴びたら大丈夫って言ってんだよな」
「いや、大丈夫じゃねえから」
「それ多分運がいいだけだから」
「本当に何処の世紀末か地震の起こった国なんだよ」
「怖い国もあるな」
こんなことが話されていた。とりあえずはアメリカは流石にそこまでは至っていないということが確認された。しかしであった。
歩は学校の帰り道の道の隅にだ。ふとだ。
何か黒く小さいものを見たのだった。それは。
「んっ!?」
一瞬だけ見ただけだった。だからこの時はよくわからなかった。
それでだ。こう思っただけだった。
「何だ?ゴミか?」
本当にこう思っただけで終わった。しかしだ。
それから数日後。次は。
学校で掃除中に学校に植えられている木に見たのだった。
「あれっ、これって」
「どうしたんだ?」
「何かいたのかよ」
「蜘蛛だよ、蜘蛛」
こう一緒に掃除をしているクラスメイト達に言うのである。
「蜘蛛がいたんだよ」
「蜘蛛なんて何処にもいるだろ」
「まさか蜘蛛が怖いのか?」
「それは違うだろ」
「ああ、俺が怖いのは犬のうんこを踏むことだよ」
それは怖いが蜘蛛はだというのだ。
「そんな蜘蛛はな」
「じゃあ何なんだよ」
「それで蜘蛛が出て来てどうだってんだよ」
「特に何もないだろうに」
「いや、あの蜘蛛だったんだよ」
彼は蜘蛛が見えた場所を見ながらだ。彼等に話した。
「ほら、あのクロ何とかグモな」
「ああ、前に言ってたか?」
「そのアメリカの毒蜘蛛か」
「それがいたってのかよ」
「黒くて小さい蜘蛛だったな」
しかもだ。その形は。
「おまけに全体的に黒くてな」
「そんな蜘蛛もいるだろ」
「大体あれアメリカの蜘蛛だぞ?」
「ここ日本だぞ」
それならだ。いる筈がないというのだ。
「何で日本にそのクロゴケ何とかがいるんだよ」
「普通そこで何とかって言うか?」
歩は友人の一人の言葉に突っ込みも入れた。
「そこまでいってよ」
「おっと、そういえばそうか」
「そうだよ。何とかゴケグモだよ」
歩は彼にこう言
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