第2章:埋もれし過去の産物
第38話「覚醒の時」
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くる魔力の矢を霊力の矢で相殺する。
しかし、そこへさらに瘴気の触手が迫る。
「っと、はっ!!」
―――“戦技・四天突”
それを軽やかに避け、四連続で矢を放つ。
しかし、それは全て触手に叩き落される。
「くっ...!しまっ...!?」
―――“旋風地獄”
御札を三枚投げ、大量の風の刃で触手を切り裂こうとしたが、切り裂ききれず、迫ってきた触手を躱しきれずに吹き飛ばされてしまう。
「はぁ、はぁ....っ、ホント、厄介ね...!」
息を切らし、椿はそう言う。
先程からなかなか攻撃を当てれないのだ。
「かやちゃん!」
「目の前の事に集中しなさい葵!!この程度、私一人で...!」
そうは言うが、明らかに椿は劣勢である。
葵も他の妖の闇の欠片を一人で相手しているため、防戦一方である。
それでも一歩も引かないのはひとえに子供であるヴィヴィオとアインハルトが頑張っているのに自分達が倒れる訳にはいかないというプライドがあるからである。
「しまっ...!?ああっ!?」
「かやちゃ...ぐっ...!?」
しかし、ついに二人して吹き飛ばされる。
そして偶然、二人は同じ場所で体勢を立て直し、背中合わせになる。
「....ふふ...こんな危機に陥ったのは、とこよが未熟だった時以来かしらね...。」
「あの子、あの時はあたし達に護られてばかりだったからね...。」
絶望的な状況。それなのに二人は笑う。
この程度の逆境では、二人が止まる事はないからだ。
そして、もう一度襲い掛かろうとした時...!
「っ!かやちゃん!上!」
「なに!?っ、あれは...!?」
二人が上を見ると、なんと大量の剣や槍、はたまた斧が落ちてきた。
それらは全て妖の群れを貫き、さらに椿の闇の欠片は念入りに貫かれた。
「これは...。」
「...っ、優ちゃん!」
「えっ!?」
瞬間、武器群に込められた魔力が膨張すると同時に、上から優輝が降り立つ。
二人を庇うように降り立った優輝に椿たちは驚く暇もなく...。
「―――“螺旋障壁”!!」
―――ドォオオオオオオオン!!!
辺り一帯が爆発に包まれた。
優輝は剣になっているリヒトを掲げ、魔力で渦を作るかのように防御魔法を発動させ、爆発の余波を完全に防いだ。
「優....輝.....?」
「お待たせ、椿、葵。」
「優輝っ!!」
爆発が収まり、妖の群れが全滅した所で優輝はそう言った。
椿はその瞬間、感極まって思わず優輝に抱き着く。
「....悪い、椿。まだ、戦いは
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