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魔法少女リリカルなのは 〜最強のお人好しと黒き羽〜
第六話 再会の連続
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少し暗い表情で首を左右に振った。
「私、喋らないから……仲良くできなくて」
「あ……あーっ」
どうしよう、すごく納得してしまった。
そして、失礼にも思ってしまった。
五年と言う月日で、色んなものが変わっていくけど、変わらないものだってちゃんとあるんだと。
雪鳴と言う一人の女の子だって、変わった部分の方が多くても、変わらない部分だってあるんだってことを改めて理解させられた。
「そう言えば、雪鳴って人見知りが激しかったよね」
思い返せば雪鳴と出会った当初、最初に彼女に声をかけてみた際は無視されたのを覚えてる。
修練に集中してるから声をかけるなって意味かと思って、休み時間や修練の終わりに声をかけてみたけど、反応は同じ。
無視して、そっぽ向かれていた。
だけど次第に……いや、ある程度の『きっかけ』はあったけど、時間をかければ話してくれる人だって分かった。
と言うか、家族には普通に会話ができる子だった。
そうして俺は気づいた。
彼女は無口とか無愛想なんかじゃなくて、単に人付き合いが上手くできなくて、そのうえ人見知りなんだって。
こうして五年ぶりに再会し、彼女の方から声をかけられたものだからすっかり治ってるとばかり思っていた。
「実は父さんがこの世界を治療の場所に選んだのも、人見知りを克服するため」
「なるほど、肉体的にも精神的にも治せれば良いと思ったわけだ」
雪鳴は『ん』と頷き、自身の左手で右腕を撫でる。
「右腕は治ったと思う。 けど、こっちはまだ……」
そう言って左手はゆっくりと移動し、左胸に当てた。
そこは心臓を指してるんじゃなくて、きっと心を指してるんだと思う。
「まぁ、簡単に解決するもんじゃないからな」
俺は安心させるために、なるべく笑顔でそう言った。
でなければ、雪鳴の表情がどんどん暗くなっていく気がしたから。
雪鳴には笑っていて欲しい。
そのためなら、どんな言葉も紡げる気がした。
「俺も今日から同じ学校の同じクラスメイトだ。 もう一人ぼっちじゃないだろ?」
「……ん、その通り」
そうして何度目になるか分からないほど、雪鳴は絡めた腕の力を強める。
ホント、小学四年生の胸ってこんなに大き……、
「ゲフンゲフン!」
「ん?」
いやいや待て待て、下心全開じゃないか。
確かに成長してることは事実だ。
しかしそれにばかり意識を集中させるのは、唯一の友人としていかがなものか?
そう、考え方を変えるんだ。
俺と雪鳴は兄妹のようなものだ。
友人であり、義理の兄妹のように仲がいい。
……兄
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