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魔法少女リリカルなのは 〜最強のお人好しと黒き羽〜
第六話 再会の連続
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今日一日の授業は全て終わり、放課後になった。
終始、雪鳴との一件が原因でクラスからの視線が痛かったが、放課後になる頃には落ち着き、俺は一人盛大にため息を漏らす。
「疲れた……」
うん、ホントに疲れた。
肉体的じゃなく、主に精神的に。
雪鳴が抱きついてきた事でクラス全体に良からぬ誤解が生まれ、それを解くのに必死になった。
昼休みと言う時間全てを消費した、転入生大イベント・質問攻め。
主に女子にプライベートな質問を根掘り葉掘り聞かれた。
ただ聞きたいことだけ聞かれ、満足すれと離れていく辺り、かなりあっさりしている。
男子は雪鳴の一件が原因で距離を置かれたと言うか、嫉妬と殺意の眼差しで睨みつけられている。
結局、孤立はしていないものの、これと言って友達ができることもなく、俺の転入初日の授業は終わりを迎えた。
そして一人虚しく帰ろうと思っていた所、雪鳴に一緒に下校することを提案され、日直として職員室にいる彼女が戻るのを待っていた。
掃除当番の人は掃除を終え、用事のない人は教室から出ていく。
気づけば先ほどまで賑やかだった教室には俺以外、誰もいなくなった上に静かになった。
「にしても、まさか雪鳴が海鳴にいたなんてな」
誰もいない空間の中、落ち着いた思考で思い出すのは、五年ぶりに再会した雪鳴のこと。
両親を亡くす前、俺は魔導師としての実力を上げるために武者修行に出ていた時期があった。
様々な次元世界を旅し、その土地の文化に触れたり、その世界特有の武術を体験してきた。
そんな旅の中、俺は雪鳴の父が師範をしている道場に弟子入りしていた時期がある。
雪鳴の父は剣術に長けており、かつては戦乱の中を一人で駆け巡ったらしい。
そんな人が開いた道場はその世界ではかなり有名で、多くの門下生や師範代が通い、剣術を学んでいた。
俺も混ざって剣術修行に励む日々。
雪鳴と出会ったのは、その時だった。
竹刀を扱うには細すぎる身体。
武器に振り回されると言うのが合っているような動きで、今にも怪我をしてしまいそうな危険があり、しかし諦めず必死に努力している女の子。
それが雪鳴だった。
最初は無口で無愛想な彼女に取っ付き難い感覚を抱いていたけど、接していくうちに彼女から心を開いてくれて、半年もしないうちに仲良くなった。
修練を共にし、プライベートでも仲良くして、充実した日々を過ごした。
――――その翌年、実家に帰省した際、俺は事件に巻き込まれた。
「あれから、もう五年か」
姉さんを見て、歳を重ねて、気づけば五年が経過した。
幼い女の子は少女に変わり、成長期とい
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