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黒を纏う聖堂騎士団員
28.人の願いと選択
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いながら全員がエリスに
世界樹の葉、ザオリク、ザオラルをかけました。
重ねてかかる魔法やその力に、神 エリスは悲鳴をあげます。
全員がMP切れを起こすぐらいの魔力でザオを発動しました。(ヤンガス以外は)

「あぁ、人の子よ!!
死と言う幻想なしに生きるというか。
貴様らだけでそんなことができるはずがない!!」

「僕らは争いと平和を交互に生きる。
平和ボケするから死を望むんだ」

「だけどオレらは死や幻想をフィルター越しに見るより
生と真実を目に映し感じれる。」

「死になんの意味もないわ。
あたし個人の意見だけど、サーベルト兄さんが許さないもの!!」

「あっしのまわりは生きるために暗殺するやつはいたが、
そいつらは殺したやつらのことを覚えてるでがす。
それが生きざまへの礼儀ってもんよ!!」

「人が誰一人死を望まぬ世界など生まれない。
世界が非合理的で理不尽である限り。
だから人はもがくのではないか。
私はそうして高みを目指してきただけだ。

死を望むから死をやると貴様は言ったが、
ならば生を望む人に生をやるのも貴様の役目だ!!」

「私にどんな世界を見せるというんだ。」

「それを今度は空から眺めてくれませんか?
僕らや僕らの孫たちがすることを・・・・・・」

青い鳥の姿をした神 エリスは最後笑ったように見えました。
青い光が散りばめられ、空を美しく照らします。
ラプソーンが生まれても平和ボケしていたと言える世界を、彼らはどう変えていくのでしょう。

「うわ〜ザオラル発動しっぱなし辛い。
今までにないくらいMP消費したよ。
ね、ククール」

「私、マダンテするからわからないや。
ヤンガスは世界樹の葉だからいいわ。
ククールは?」

ククールは全く話を聞いていませんでした。
戦いに疲れて寝ているわけでもなさそうです。
視線の先にあるものは、クロノスの死体とそれを抱えるマルチェロでした。
クロノスの母はどこにもいません。

死んだ者は生き返らない。
ましてあの魔法陣で死んだのなら。
ラプソーンの時のように治癒の効かない殺され方なのです。
全員は黙ったまま見つめています。
マルチェロはクロノスを抱えたまま、キメラの翼でいなくなってしまいました。

「あ、兄貴!?」

「・・・・・・
検討はついてるよ。ついてきて!!」
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