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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
番外編 「アストレイルーター」
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から、この鈍さはある意味で天然記念物級である。
「いい、鈔ちゃん?今朝のニュースでやってたでしょ?『初のIS宇宙飛行士、襲撃』って!その襲撃事件の犯人は地球に逃亡したんだよ?そして事件の日に堕ちてきたこの子!これはつまり、この子が事件の犯人だってことなんだよ!?」
「何ぃぃぃッ!?ギャラクシープリンセスじゃなくてギャラクシーテロリストなのか!?………そーは見えねーけど。ほら、結構可愛い顔してるし」
「そう言う問題じゃない……んだけど、鈔ちゃんにとってはそういう問題よね……」
寝込むアニマス40の頬をぷにぷにと突きながらニヤニヤしている鈔果。完全に人を見た目で判断しているのか、それとも戦いになったら抑え込む自信があるのか。アニマス40の外殻は13歳程度の女性の形状であるため、松乃より数歳幼く見える。中身に関してはまだ生後数か月だが、アニマスに年齢の概念はあまり意味がないため任務に支障はないと思っていたのだが……結果はこれだ。
「しっかし熱が下がんないなー……目も冷めねーし。ホントに病院に連れて行かなくてもいいのか?」
「病院連れて行ったら身元が分からないことバレちゃうじゃん。それにもし昨日の事件がこの子の所為だってバレたら………」
「バレたら………?」
ごくり、と鈔果は生唾を呑み込む。彼女はなんとなく空気に流されて真面目な顔をしているだけで実は何も考えてない。しかし、事態は割と深刻だった。
「この子、政府に捕まって酷い目に遭わされるかも………!」
今回の破壊事件に対して既に政府のIS対策班や自衛隊、IS学園などは「IS関連事件の可能性大」と判断して密かに調査員を送りこんでいる。そんな監視下で突然身元不明の『少女』が病院に運び込まれたら、疑われるのは必然だ。
アニマスシリーズの人間への擬態は一般的な病院では見破れない域に達しているが、流石に大きな組織の息のかかった病院で徹底的に調べられれば看破される可能性はある。まして今の彼女は意識不明かつ機能不全気味。委員会からの圧力でもかかろうものなら本気で解剖でもされかねない。
「絶対他の人にこの子の事言っちゃ駄目だよ、鈔ちゃん。この子の身体の事は私が何とかするから」
肩を掴んでしっかり言い聞かせると、鈔果は顔を引き攣らせながらコクコクと頷く。馬鹿な彼女なりに本能的な真剣味のようなものを感じ取ったらしい。
それにしても――と、松乃はアニマス40に視線を移す。
彼女の存在は、既にアニマスシリーズのbゥら抹消されている。つまり、人間で言えば「既に死んだ存在」として扱われている。なのに、彼女はここにいる。
彼女は任務の達成が不可能となったことを確認した「上」によって自爆装置を外部から作動させられた。恐らく彼女自身、そこで自分が消滅する
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