第13話 幻の世界
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ロオロと顔を真っ赤にして反応する白井。
サソリは、眼が元に戻ったことで覆い隠していた包帯を少しずつ取っていった。
頭のケガと目を隠すために巻いていた包帯のため、サソリの頭の大部分は白い布で覆われていた。
包帯を外してしまえば、サソリの表情が傍目から随分見やすくなる。
「あの蛍光ピンクの眼って自由に出せるの?」
「何だよけいこうピンクって?今はチャクラが戻ってねえから試さん。期を見て発動条件の確認をしておくつもりだ」
ここで下手に弄って半端に発動して、またぶっ倒れてしまうのは目に見えているし、サソリは出されたお茶菓子のポップコーンをクルクルと回して安全を確認していく。
チョコレート菓子だけでなく、ちょっとしたスナック菓子まで用意されているようだ。
「これは食べられるの?」
「まあまあだ」
ポップコーンを口に入れ、サソリは指についた塩バター味の粉を舐めとった。
その様子だけでもなんとなく官能的に映る。
「それで中断したんだけどさ、幻術ってどんな感じなの?」
白井は記憶が甦ってきて、フルフルと頭を振った。
前半はドロドロで、後半がもう脳内ピンクの光景。
「その過去のあ、過ちのようなものが……」
「過ち?」
「あー、精神攻撃の方に行ったか……やはりまだ不安定だな」
「それで何か感じたことはありませんか」
これは拷問ですの!?
もう忘れて、楽になってしまいたい程の衝撃力のある幻に白井は地に這うとガンガンと頭を床に叩きつけた。
「悪かった。精神攻撃系はキツいからな。まあゆっくりでいいから思い出せ」
サソリはポップコーンの味が気に入ったようで食べる速度が少しだけ上がった。
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