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一人のカタナ使い
SAO編?―アインクラッド―
第二章―リンクス―
第13話?リトルプレイヤー
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たいたずらっ子のような笑みではなく、素直な柔らかい笑顔だった。
「…………ありがとナ、ユー坊」
?その笑顔につられて僕も自然と笑い返す。
「どういたしまして」
?もっと早く手伝えればよかったのにな、そう思ってしまう。
?だけど、僕自身色々と落ち着いてきた今じゃないと多分できなかった。そんな気もした。
「……それにしても、ユー坊がヘマタイト・インゴットのことを知ってたなんてナ。まだ情報が見つかって日が浅いのに……正直意外だヨ」
?さっきとは打って変わり、いつも通りの笑顔をつくったアルゴがそんなことを言ってくる。
「ついさっき知ったんだ。それで新しくつくる武器の素材にしようって思ってね」
?リズの話だと、素材的にかなり上質なものに仕上がるらしいからすごく楽しみだ。
「なるほどネ。確かに今密かに鍛冶屋の間で話題もちきりの鉱石だからナ。まだ誰も見つけてないらしいし、試す価値はあるだろうナ」
「でしょ??楽しみなんだよね〜」
「ところで、ユー坊はソロで行くつもりなのカ?」
「うん、そうだけど?」
「オイラが言うのもなんだけど、危なくないカ??さっきも言った通り亜人系のモンスターがかなり出てくるンダ。亜人系はプレイヤーと一緒でソードスキルを使ってくるし、何よりソロだと囲まれたら終わりだゼ?」
「まあ、そこは何とかするよ。アルゴほどじゃないけど、僕だって割と足には自信があるんだ」
?そう言って、笑いながら軽く自分の足を叩く。
?アルゴほど極端ではないが、僕のステータスも敏捷値を優先したものとなっている。今攻略組をしきっていると言っても過言ではない《閃光》様と比べたら劣るが、それなりに僕も速い方だ。転移結晶もまだいくつかあるし、何とかなるだろう。
「さすが、攻略組のなかで《疾風(しっぷう)》と呼ばれてるだけのことはあるナ」
?からかうような口ぶりでアルゴが言う。それとは反対に僕は顔をしかめるのを抑えられなかった。大きなため息がこぼれる。
「それ誰がつけたんだよ、ほんとに……僕は二つ名が付くほど大層なことをしたことないんだけど」
「何言ってるンダ。第二十五層のボス戦で大活躍だったらしいじゃないカ。ユー坊のお陰で被害を抑えられたって風の噂で聞いたゾ?」
「噂の一人歩きだよ。僕は何もしてない……何もできなかった。頑張ったのは、《黒の剣士》様と《閃光》様……あと、《神聖剣》様だ」
《黒の剣士》、片手剣使いキリト。
《閃光》、細剣使いアスナ。
《神聖剣》、この世界で唯一無二のユニークスキル使いヒースクリフ。
?彼らの活躍によって、第二十五層は突破することができたといっても過言じゃない。
?特にヒースクリフは一躍話題の人となった。その人だけのスキル――ユニークスキルというのが、さらに話題を大きくした。今では彼が長を務めるギルドは攻
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