暁 〜小説投稿サイト〜
一人のカタナ使い
SAO編?―アインクラッド―
第二章―リンクス―
第13話?リトルプレイヤー
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ぜひ奢らせてください!」
?また女子にご飯を奢ることになった……。





??第13話?リトルプレイヤー





「――悪いネ、ユー坊。奢ってもらっテ」
「いや……全然大丈夫だよ、うん……」
?場所は路地から移り、NPCの経営する飲食店へ。
?場所のチョイスはアルゴによるもの。僕の完全に知らない店だった。
?店の雰囲気は静かな酒場という感じで、明るくはなくどっちかというと暗くて、席はあまり埋まっておらず、ガラーンとしている。僕と同じでここのお店を知らない人がほとんどなのかもしれなかった。そして、このまるで夏の夜のような薄暗さは、個人的にあまり落ち着かない。だけどアルゴのような情報屋と取引をするにはうってつけの場所だとわかる。
「……ここって、アルゴはよく来るの?」
「ぼちぼちだナ。取引先にするにはうってつけだし、何よりここの料理は気に入ってるんダ」
「へぇ〜、そんなに美味しいの?」
「それは来てからのお楽しみだヨ」
?なだめるような笑みを浮かべながら、アルゴは僕の問いをはぐらかす。アルゴと話すといつもこうなのだ。何か遊ばれてるっていうか……まあ、嫌じゃないけど。
「ユー坊は何も食べないのカ?」
「うん、僕はもうお昼食べたからね。まあ、アルゴの食べてるのを見て美味しそうだったら、僕もあとで頼もうかな」
?リズにも懐が暖かいとは言ったものの、武器や防具の整備やポーション等のアイテムの補充などもしなくてはいけないので、実は自由に使えるお金はあまり多くなかったりする。何をするにもお金お金……この世界に入る前――現実世界では、自分の遊ぶためだけのお金しか使ったことはなかったけど、この世界に来てからは一日の生活すべてに使うお金を管理しないといけないから大変だ。
「それにしても、よくこんな場所にあるお店見つけたね」
「ニャハハハ、情報屋だからナ」
?そう言って、アルゴは席に座ったときに運ばれてきたお冷やを一口飲んだ。フードは外すつもりがないのか、店の中に入ったというのに被ったままだ。店の中でのフードは目立つだろう、それでも顔は周りに見られたくないということか。そうなってくると、僕もあまり名前を出さない方がいいかもしれない。
?ほどなくしてアルゴの頼んだ料理が運ばれてきた。デミグラスによく似たソースがかかったオムライスと炭酸なのかカップの底から小さな泡が水面に上っていくドリンク。どれもすごく美味しそうだ。特にオムライスなんて卵がとろとろしている。ついさっき食べたというのに、僕までお腹が空きそうだ。
?アルゴはひとり「いただきます」と合掌してから、もくもくと食べ始める。しばらくそれを何となく傍観したあと、僕は聞きたいことを訊ねるべく口を開いた。
「あのさ、食事中に悪いんだけど、聞きたいことがあるんだ。いいか
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