機動戦艦ナデシコ
1280話
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、その高みすらあっさりと跳び越えて、その更に上。下手をすれば、上の上の上……といった位置に存在する技量を持っている」
「……何でそれが分かるの? 格納庫での事を考えると、アクセルが戦っている映像を見たからって訳じゃないのよね? 映像自体は元から入手出来てたんだし」
疑問を抱きつつ尋ねるエリナ。
まぁ、サセボシティでの戦いやチューリップとの戦いを見れば、こっちの技量がどれくらいなのかというのは理解出来る。だが、最初に格納庫で会った時には模擬戦を申し込まれることはなかった。
だとすれば……
そんな俺の疑問の答えを、リョーコはあっさりと口にする。
「さっきのミサイルのテストの時の機体の動きだ。何でもない動きのように見えたけど、見る奴が見れば分かる。いや、映像じゃなくてこの目で見たから分かったんだろうな。……とんでもない腕利きが、それこそあたしではとてもじゃないけど敵わないような腕を持ってるって」
「あのねぇ。映像って意味じゃ今回も同じだと思うんだけど。何だかんだで、さっきのアクセルの戦いも生で見た訳じゃなくて映像で見たんでしょ?」
若干呆れたように見えるエリナの言葉だったが、そんな態度を取られてもリョーコは特に怒る様子もなく言葉を続ける。
「分かってくれとは言わねえよ。実際、これはパイロットじゃなきゃ分からねえ事だし、全てのパイロットでも分かるとは思っちゃいねえ。ともかく、こいつの操縦技術はそれだけとんでもない代物なのは事実だ」
「……そうなの?」
リョーコの言葉があまりにも真剣だった為だろう。エリナが伺うように俺の方へと視線を向けて尋ねてくる。
そんなリョーコを見ながら、俺は内心で感嘆した。
確かに技量自体は俺とリョーコだと大きく離れているのだろう。だが、それでも尚俺との模擬戦を望むのは並大抵の度胸で出来る事ではない。
シャドウミラー風に言うのであれば、大魔王に挑む新米戦士といったところか?
「そうだな。自分で言うのもなんだが、俺の操縦技術はその辺の奴等とは格が違うと言ってもいいと思う」
ミロンガ改ではなくニーズヘッグでだが、単独で敵に突っ込んで行ってそのまま蹂躙するというのが俺の戦い方だ。
そんな戦術とも呼べない戦術をやっている俺だから、当然技量は飛び抜けて高くなる。
PPを使っての回避能力やら命中能力やらが上がっているのもそうだが、純粋にこれまで行ってきた無数とも呼べる戦いの経験が俺の血肉になっているのだ。
正直、俺以上に戦いの経験を積んできたような存在は、ちょっとやそっとでは見つからないだろうという自負もある。
「ま、ともあれ今すぐに模擬戦をやるってのは無理だろ。ネルガルがこの宙域を借り切っているのだって、もう時間はそんなに残ってないんだろ?」
視線で
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