第五十四話 所詮は帽子の羽飾り
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ぐ男子が居なくなった。例の子爵家は反逆者の家系だ、皇位は望めんし望む事も無いだろう。危険は分かっている筈だ。となるとペクニック子爵家の幼児か。あれを皇帝にするしかないが……。それともこのままあのエルウィン・ヨーゼフを皇帝にしておくか……。
「宜しいのですか? 陛下を、その、このまま……」
ヒルダが言い辛そうに訊いてきた。
「……構いませんよ、フロイライン。帽子の羽飾りの色が何色だろうと、汚れていても私は興味が無い。フロイラインは気にしますか?」
ヒルダが顔を強張らせて首を横に振った。
このままにしておこう。ヒルダも気にしないって言っているしな。いずれ簒奪する、その時の理由の一つになるだろう。誰が皇帝でも傀儡なんだ、放っておけば良い。所詮は帽子の羽飾りだ。
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