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先生は死んだ。
新しいご主人は私に酷いことしかしない。
もうあのお洒落な服なんて着れないんだ…
なでなでもされない…
パンケーキの味ももう思い出せない…
寝てる時だけ先生に撫で撫でしてもらえる
…けほっけほっ
『シルヴィ、シルヴィ』
『なんだ、そこにいたんですね先生。
もうひとりにしないでくださいね』
けほっ、けほっ。
私の命はもう長くはなかった。
医者にも診せてもらえず薬も与えられず、薄汚い床で死を待つだけだった。
けほっ、げほ…。
薄れゆく意識の中…私は一筋の光を見た。
『シルヴィ、あなたは短い生涯の中で多くの責め苦を味わいました』
『あなたは…だれ?』
『あなたに1つだけ望みを叶え、生まれ変わらせてあげます』
『のぞみ…、私の望みは…』
『言いなさい』
『私は…!』
どくっ、どくっ、どくっ。
『シルヴィ、シルヴィ、そこにいるのかシルヴィ』
『はい、私は常に先生のおそばに』
『ありがとう、ずっと一緒だ。もう絶対離さない』
『先生…!』
どくっどくっどくっどくっ。
あ。ごめんなさい。ちょっと興奮しちゃいました。
私は先生の心臓として生まれ変わりました。
先生と共に生き共に助け合い、私と先生は同じ時に…死を迎えます。
先生?
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