角谷杏と河嶋桃と小山柚子
[4/4]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
、落ち着いた?」
「柚子、もう大丈夫だ」
寝床に戻ってきた桃と杏。柚子が身を起こして心配そうに話しかける。
「ああ、寝てるところを起こしてすまなかった……あと桃ちゃん言うな」
「ぐっすり眠れそう?」
「うむ。心配無用だ」
「良かった……」
柚子が寝床に身体を預け、布団を被って目を閉じた。
杏は桃に手足を絡める、桃は杏の頬に手を寄せる。
目を閉じ、しばらくの間互いの体温や脈動を感じながら……ようやっと眠りの中に身を沈めて行った。
「んー! よく寝た。今日も生徒会長、角谷杏は快調快調!」
「くすすっ」
柚子が杏のダジャレに噴き出す。軽口が出てくるのは調子が良い証拠だろう。
桃が顔を洗いに洗面所に行っている間、柚子が静かに尋ねた。
「私を抱き枕にはしないんですか?」
「……」
「いいんですよ、会長」
「小山には……もっと他にしてもらわないといけないことがあるから……」
「たまには、私も『ママ』って呼んでほしいな、杏ちゃん」
「え」
柚子のニコニコ顔が……どことなく子を持つ母親のそれになっていることに気付いた杏がびくり、とする。
「……夜の話、聞いてた?」
彼女は、何も答えずにニコニコと笑っているだけだった。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ