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ロザリオとバンパイア〜Another story〜
第50話 力の大妖
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な状態だから。……それでも、強力すぎる一撃だろうが。
だが、意識があるのであれば、好都合と言う物だった。―――カイトにとっては。
「……砕蔵。貴様は、オレの友達に手を出したんだ。 女に蹴られただけ、……それだけで終われると思うな」
月音の傍にいたカイトは、ゆっくりと歩き、モカの隣を横切り………、砕蔵の倒れている方に、向かって 人差し指と中指を立てて、向けた。
光輝く指先が緩やかに動き……、空間に図形が生まれた。
「――少々刺激が強すぎるかもしれんが、……頭を冷やさせてやる。『煉獄の氷塊、《
氷神の鉄槌
(
アイシクルペイン
)
』」
空気中の粒が、一箇所にどんどん集まってゆく。砕蔵の倒れた頭上に、その巨体よりも遥かに大きい、大体砕蔵の身体、2〜3個分はありそうな、蒼白く輝く巨大な塊が現れた。
「がふっ… は… はぁ? ………な…に…? ……コレ………は? って、ぁ……ぁぁぁ……ぁぁぁぁぁぁ…………」
砕蔵は、はっきりと見た。生涯でも、間違いなくNo.1に入りそうな悪夢を。
薄れ逝く意識の中で砕蔵は、見た自分の身体が、更に巨大な何かに、押し潰される瞬間を。
ズ ズ ンッ! 低く重く、鈍い音。
砕蔵は叫ぶまもなく、氷塊の下へと消えていった。
「(すごい…2人ともだけど… 特にモカさん… 怖いけど… 思わず見惚れてた…… どっちが…本当の?)」
月音は、フラフラしながら、立ち上がった。ゆっくりとモカはつくねに近付く。
「(ああ… もうダメ…だ…)」
もう、本当に本当の限界だった様だ。……倒れそうになった。
それを、モカが抱きとめた。
「(ああ… 凄く… い…い…におい オレの大好きな… モ…カ…さ…んの…)」
月音は、そのままつくねは意識を失ったのだった。
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