第四十八話 石川少佐!ポエムはいいぞ!!その三
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「個性が強いわよ、二人共ね」
「ううん、じゃあな」
「どの作家さんを読むかな」
「それが問題だよな」
「秋っていってもな」
「もっと言えば個性の問題じゃないのよ」
それこそというのだ。
「いい作品かどうか、あんた達が挙げた作家は四人共よ」
「いい作品書いてるだろ」
「どの作家さんもな」
「シェークスピアにしろ谷崎にしてもな」
「デュマも荷風もな」
「まあね、谷崎や荷風は女の子が読むにはきついけれど」
その作風故にだ。
「名作を多く残してるわね」
「だから俺達も谷崎好きなんだよ」
「シェークスピアだってな」
「じゃあ今年の秋はそれだな」
「文学の秋だな」
「そしてフランス書院も読むか」
「しっかりとな」
結局こっちのジャンルにも話がいくのだった。
「義母と息子な」
「女教師とかな」
他には人妻、秘書、女子高生等がある。
「そういうの楽しむか」
「是非共な」
「青少年の知りたいことも勉強するか」
「健全にな」
「何処が健全なのよ」
瞬の突っ込みは今回も鋭かった。
「不健全でしょ」
「おいおい、不健全かよ」
「フランス書院がかよ」
「じゃあ俺達が今度買う橋本マナミさんもか」
「あの人の写真衆やDVDも不健全か」
「いや、そう言われるとね」
瞬は二人のああ言えばこう言う的な反論にやや困った顔で返した。
「リアルな人の話題だから」
「そうだろ、健全だろ」
「ちょっといやらしいこと思いながら読むだけだぜ」
「凄く健全だろ」
「青少年の夢を想うだけだぞ」
それが『ちょっといやらしいこと』なのである。
「別にいいだろ」
「法律にも触れてないしな」
「フランス書院だっていいんだよ」
「俺達十七歳だけれどな」
ただしリアルですれば犯罪になる行為が書かれていることも多いのがフランス書院の本なのでそこは絶対に真似をしてはいけない。
「という訳でな」
「今年の秋は読書の秋だ」
「シェークスピア読むぜ」
「福田恆存さん訳でな」
「ああ、あの人の訳は名訳だしね」
日本のイギリス文学研究においての第一人者であった、保守系言論人の大立者の一人であったことでも知られている。
「読んで損はないわね」
「ああ、だからな」
「どんどん読むぜ」
「そうしなさい、それでね」
瞬はここで話題を変えた、その話題はというと。
「今回の勝負だけれど」
「ああ、何だよ」
「俺達がこう話してるってことは文学か?」
「それの話か?」
「ええ、詩よ」
これだというのだ。
「詩を作るのよ」
「文化的だな、おい」
「この作品に全然合わないな」
「それでも作者がそう決めたのよ」
使っていない勝負のネタをチェックしていて思い付いたのだ。
「これでいこうって」
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