第四十八話 石川少佐!ポエムはいいぞ!!その一
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戦え!!正義の兄弟戦士ジャスティスカイザー
第四十八話 石川少佐!ポエムはいいぞ!!
瞬は今詩集を読んでいた、それが誰の詩集かというと。
「あれっ、ハイネか」
「またロマンチックだな」
尚智と尚武がその詩集のタイトルを見て言った。
「愛を語るハイネ」
「いい人の作品読んでるな」
「ハイネはね」
読んでいる瞬も言う、三人は今は学園の図書館にいる。
「あんた達も言ったけれど、今」
「ロマンか」
「ロマンがあるっていうんだな」
「恋愛についてのね」
こう言うのだった。
「そうしたのを読みたくなったのよ」
「今は秋だからな」
「それも十一月だな」
所謂晩秋の季節である。
「もうそんな季節か」
「二話前はバレンタインだったけれどな」
「学年はそのままでもな」
「季節は変わるんだな」
時間の方向が逆でもだ。
「それでか」
「あんたもハイネ読んだりするんだな」
「芸術の秋よ」
詩もまた芸術である。
「たまにはこういうのも読みたくなったのよ」
「たまにはっていうけれどな」
「本当にそうなのか?」
「普段は平家物語とか読んでるから」
瞬が普段読む本はこうしたものだった。
「吉川英治さんのね」
「ああ、それはまた硬派だな」
「平家物語か」
「あれ確かに面白いよな」
「凄く長いけれどな」
「吉川英治さんに司馬遼太郎さんにね」
瞬は普段読んでいる作品のことを話していった。
「そういう人の作品がメインだけれど」
「それでもか」
「今はハイネか」
「恋愛を読んでるのか」
「そうしてるんだな」
「不思議とそんな気持ちになったの」
だから読んでいるというのだ。
「秋のせいかね」
「そうか、じゃあ俺達も読書するか」
「そうするか」
こう言って二人が挙げた作家はというと。
「シャークスピア読むか」
「デュマな」
「そこで国の名前が付いた出版社の本とか言わないのね」
瞬は二人がいつも言っていることから指摘した。
「マドンナがどうとか」
「そんなのはいつも読んでるからな」
「日課だからな」
秋だから読むものではないのだ、二人にとっては。
「フランスとかどうとかな」
「何とかメイトとかな」
昔は緑の扉もあった。
「そういうのはもう話に出さないさ」
「俺達にとっては今更なんだよ」
「だから他の作家さんだよ」
「そういう人の作品も読もうかっていうんだよ」
そうだというのだ。
「シェークスピアとかな」
「あとデュマな」
「何か濃いわね」
そうした作家の名前を聞いてだ、瞬は首を傾げさせて言った。
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