第3章 リーザス陥落
第84話 ノース・サウス二正面作戦
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、ぼーや」
「がははは! 当然だ。オレ様なのだから! と言うより、この気持ち悪いヤツは、さっきとどめをさした筈なのに、なんでうねっているのだ?」
それは、突然の再会。
正直な所、ユーリにとっても、ランスにとっても厄介な人物と認定されていた者が、身動きを取れない状態になっていたのだ。
そう、カースAの残滓、残骸。
塵も積もればなんとやら〜……と言う事で 本能の赴くままに貪る――と言えば、物騒でグロテクスだといえるのだが、実際はそうではない。塵も積もれば厄介になる。とある仕事の絡みでこの町に来ていた者の足にまとわりついた様だ。
かなりの量の触手が足に絡みつき、身動きが取れない様子。
「おーい、おいおーい。こっち、まだ残ってるわよーん? ぼーやの腕を見込んで、退治してもらいたいんだけどー?」
ランス達がやっつけたのは、周囲に群がっていた触手のみであり、足にまとわりついた触手には手を出してはない。勿論――狙ったのは言うまでもない事だろう。
「ぐふふ……、さぁぁて? どこかなぁ〜、見えないぞ〜〜?」
「あ、あら? そういうハラなの。……お金?」
無料じゃ動かない、と言っているのは一目瞭然であった為、交渉に入ろうとした……のだが。
「ノー」
ランスは、流暢な発音で否定をして、首を左右にふる。
「判った、デートするとか?」
「ノーノー。安心しろ、ネカイおねーさんに、対価を払えなんて言わん」
「あ、あっちゃー……、うそつきの顔だわ……」
ランスの表情を見て、そう呟くのは――そう、《ネカイ》である。
もう少し、遅れてこの街に到着をしていれば、捕まる様な事も無かったのだが……、それは彼女の不運だろう。
「嘘じゃないぞ。こっちが勝手にいただくだけだからな! がははー、身動きが取れんネカイなど、レアじゃないか!」
「あ、やっ……!!」
手をわきわき、とさせながら近づくランス。
勿論、この場所にいるのは2人だけじゃない。
「ら、ランスさまぁ、可哀想ですよ…… あの触手は、とっても気持ち悪そうですし……」
「そーよ! 動けない女の子にイタズラするなんて、サイテー!」
シィルとマリアの批難、一緒に来ていた2人である。
「がははは! オレ様が助けてやったのだから、そのお礼を貰うだけなのだ。なーんにも間違えた事はしてないではないか!」
こうなってしまったランスを止めれる様な者は誰ひとりとしていない。――いや、ユーリや志津香を除いたら、無理だ。
「それよりも、まだまだ、ウネウネした奴らが後ろにいるぞ? シィル。マリア」
「うげっ!?」
「きゃ、きゃあっ」
丁度シィルとマリアを狙ったであろう、触手達が集まっ
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