第23話家族からの擬似テレパシー
[1/6]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
ミラside
2024年10月17日・第47層ライリュウ&ミラ家
デスゲームが始まってからもうすぐ二年が経つ。10日とちょっと前にあたしのお兄ちゃんが誕生日を迎えもう16歳になった。その日はあたしが手作りバースデーケーキを振る舞ってあげたけれどーーーケーキを一口食べた途端に顔中真紫色になって5日も目を覚まさなかった。原因は全くもって解らなかった。
ところで、今目の前にいるお兄ちゃんはどうしているのかというとーーー
「あの中分けのおっさん腹立つ〜!食い物の怨みは恐ろしいんだぞキリト〜・・・!」
「ちょっと落ち着いてよ〜・・・ね?あっ、そうだ!今日クッキー焼いたんだけど食べ「いらん!」・・・」
昼間何かあったのか、すこぶる機嫌が悪い。しかも可愛い妹が焼いたクッキーすら食べようとしないレベルに。クッキーはどちらかと言うと恐怖に染まったような表情ではあるけど。何があったのか尋ねてみると、三時間ほど前ーーー
ライリュウside
同日、第50層・《アルゲード》
ヤバかった。ガチでヤバかった。先日のオレの誕生日、未来の作ったバースデーケーキを一口食べた瞬間5日も意識を手放していた。ひさしぶりの甘い物だったから完全に油断してた、完全に忘れてた。あいつの料理は料理ではない、悪魔の晩餐だということを。もうオレあいつを妹として見れなくなりそうだーーー思い出しただけで背筋が凍る。
気を取り直してさっさとエギルの店に今日の狩りのドロップ品の売却に行こう。それなりに高く買ってくれるはずだ。そう思いながら歩き慣れた通りを抜けて入り慣れたスキンヘッドのぱっと見おっかない商人の店の玄関のドアを開いたらーーーエギルの他に親友の《黒の剣士》もいた。
『ライリュウ』
「よう、エギルのおっさんに真っ黒々すけ。エギル、買取り頼む」
「名前で呼べこの野郎」
《黒の剣士》ことキリト。買取りをエギルに頼んだらキリトが先に来ていた為オレはキリトの次という事になった。それは別に構わないけどーーー何かとてつもない案件の最中みたいだな。
「そういえばライリュウ、お前とミラって《料理スキル》上げてるよな?もし良かったらこれで何か作れないか?」
「上げてるは上げてるけど・・・どれを料理したら良いんだ?」
キリトからの突然のお願い。どうやらエギルに買取りを頼もうとしたアイテムの中に自分じゃ扱えないレア食材があるらしく、オレに料理をしてもらおうと思ったらしい。ひとまずそのレア食材を見せてもらった。その名はーーー
「《ラグーラビットの肉》!?S級食材じゃんか!!」
「どうだ?出来るか・・・?」
S級食材《ラグーラビットの肉》、逃
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ