16.報告
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てあたしらだけじゃお手上げやね。ここは素直に年長者の意見でも聴きに行ってみるわ」
「あの、霧に関しては解決策ではないですけど少し考えがあります」
「おお!流石は朱音ちゃんやね!」
彼女がなのは等三人が頭を悩ましている霧について発言すると、すぐさまはやてが食いついた。
他の二人も彼女を真剣に見つめて話を聴く態度を取る。
彼女は自分の考えを改めて纏めながら話を始めた。
「まず軽くお浚いするとあの霧は人間や機械では見通せませんが、シャドウはその中で普通に私達を捉えて来ます。これは物質世界と精神世界、本来なら交わらない世界同士の差異によるものだと思います」
「さっきの朱音ちゃんの話にもあった、シャドウは本来別の異層に存在してるって事からの推察だね」
「はい。シャドウは人のマイナス面が集まって産まれる精神生命体と仮定すると、私はシャドウとは別ですが近い存在を知ってます」
「近い存在?」
「あっ!それってもしかして」
「そう、ペルソナです。改めて思い返してみると、霧の中で出したペルソナは大雑把な指示でも的確にシャドウを捉えて攻撃していました。小範囲ですが、ジャック・フロストやジャック・ランタンの様な喋れるペルソナを偵察に出して索敵を行えば、あの時みたく急な遭遇戦は減らせると思います。また霧の研究もペルソナを調べれば霧を見渡す手段が発見出来るかもしれません」
「……うん、確かに言い考えやね」
彼女が出した意見を聴き、はやては難しい顔で考える。
「やっぱり小隊運用では無理がありますか?」
「やっ、それは違うで。確かに朱音ちゃんの協力が必要やから出せる部隊を分けてでの運用は工夫する必要があるけど、全く索敵出来へんかった状態よりも格段な進歩や」
「なら「でもな、ペルソナを検査するっちゅう事は朱音ちゃんが被験者になるって事やで。勿論ウチの手が届く範囲なら朱音ちゃんが不快になる事はさせへん。けど、あたしの立場でこういうのもなんやけど時空管理局、特に上は万魔殿みたいなもんや。この際言うけど、朱音ちゃんの帰還手続きがこないにも遅れ取るのはペルソナ能力っちゅうレアスキルをデータだけでも欲しがっとる連中が上にいるからやとあたしは睨んどる。ここでペルソナのそないな話を出して朱音ちゃんが被験者になったら、ここぞとばかりに建前と強権を振りかざして研究所にでも連れてって何するもんか分からへん。その可能性が低く無い以上は、気安くお願いなんて出来へんよ」
はやてはいつもの人当たりの良い笑顔で無く、真剣な表情で彼女に言う。
だが、彼女も一度出した事をあっさり手のひら返す程素直な子であれば先輩約二名の気苦労も減っていただろう。
「なら六課の方でこっそりやっちゃいましょう。過程はボカして結果だけ
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