宇宙編
月決戦編
第29話 出撃3
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「イリア…中佐?」
モニターに映る薄褐色の肌、凛とした態度の歴戦の女傑はキリキリと口を開いた。
「シャア総帥のネオジオン艦隊より、支援に参じた。作戦内容は既に把握している、これよりMS隊を出撃し月面基地制圧の援護を行う。」
「了解した、8分後にL3ポイントに砲撃を行う。気をつけてくれ」
「了解」
通信が切れたのを確認し、艦長は冷や汗を拭った。
「どうも、ネオジオン直属部隊との会話は気を使う」
MSデッキーー
「よぉーし!第三部隊、発進??」
数多のMSがカタパルトを蹴り、月を目指す。
第四部隊が、シャドウハウンド隊のメンバーであるメイソン少佐、ジャック中尉、モニカ中尉、ドリー少尉。
第五部隊はアイラ、グラン大尉、メアリー、フーバーで構成されている。しかし今回のような作戦に於いては例外もあり、実戦での配置は変わることもある。
「今回、俺たちシャドウハウンド隊は、グワンバンの直掩だからな。なんとしても、敵MSをこの艦に近づけてはいけない」
「えぇ、隊長。俺たちなら容易いですよ、連邦の雑魚どもなんて」
ドリー少尉が灰色の愛機、ガルスRを見上げて言った。
「もし俺に何かあったら、その時は頼むぞ、ジャック」
妙に静かで冷静なその声がジャックの肝を冷やした。
「やめてくださいよ、隊長が墜ちるわけない、そうでしょう?」
あえてジャックは問いかけた。
「…万が一だ。それほど熾烈な戦いになるだろう、ということだよ。私もここで死ぬつもりはない!」
安心して言葉を受け止め、モニカ中尉がジャックの肩に飛びかかった。
「バーカ、お前はいつも神経質過ぎだぜ。あたしたちにかかればあんな犬ども、敵じゃねーよ」
歯を見せて笑う彼女を見てジャックも決心した。
「ああ、やってやりましょう。隊長」
遂に戦いは始まり、紅い戦火が地球圏を揺るがす。
「偵察隊、帰還しました??」
報告を聞いて、部下の無事を確認した安堵のため息が胸を滑る。
しかし油断ならないのはこれから。戦いが本格的に開始される。
「L3ポイントに砲撃開始!!」
その一声により発射された黄色のビーム線がデブリを焼き尽くし、連邦の宙域を焦がしていく。
「くっ??」
極太のビームを掠め、二機が前進を続ける。
「敵の砲撃が始まったかっ!」
「当たるなよ、ルシオン!」
ズサがライフルの光に貫かれたのを見、残弾を無くしたカードリッジをリロードする。
「敵のMSもこんなところまでっ??」
「おいフラン、大丈夫か?」
「誰だと思ってんだ?墜ちるかよぉ??」
「さすが、ナイヘーメン士官学校首席卒業の実力だな!」
周囲の敵を一掃し、機体を加速体制にする。
「狙うは…」
白亜の機体が飛び。
「母艦!ボスを叩く??」
金色の機体が舞う。
2人のバイオリズムがシ
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