番外編 〜夜戦トーナメント〜
決勝戦・ラストバトル
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距離を取った。
「マズい……これでは……!!」
「対策は取っているといったクマ!! 球磨がはいているのはスカートではなくショートパンツ……」
「……?!!」
「いくら引っ張られようと、戦闘行動に支障はないクマッ!!!」
すんげーかっこよく聞こえるセリフ回しだけど、内容をしっかりと把握すると馬鹿馬鹿しいことこの上ない。
『提督、どういうこと?』
「川内は暗闇にかこつけて相手のスカートを引っ張って翻弄することで隙を作る作戦を展開していたが、球磨が身に着けているのはショートパンツ。いくら引っ張られようが脱げることもパンツが晒されることもない」
『つまり球磨姉は……そこまで読んでショートパンツを履いていたってこと?』
「……恐らくな」
『さすがクマね……』『球磨のやつ……やるな……』『これが……一人前のれでぃー……』『くかー……』とみんな口々に球磨の作戦を絶賛している。でもさー。気のせいだと思いますよ。だってあいつ、いつもショートパンツじゃん。
つーかさ。誰も突っ込まないけど、スカートじゃなくてショートパンツで防ぐことが出来る川内の作戦にも問題があるんじゃないの?
「クッ……突破口が……!!!」
「ムハハハハ!! いつまで逃げきれるか見ものだクマッ!!!」
「ならば探照灯を……!!」
「この明るさで探照灯なぞ役に立たんクマァアッ!!!」
球磨の周囲をすばしこく動きまわる川内と、その川内を単装砲で急き立てる球磨。おっ。なんだか急にガチ戦闘みたいになってきたぞ。
「クックックッ……川内」
「?!」
「川内はすでに球磨の手中……その動きはすでに捉えているクマッ!!」
「クッ!!」
よく見たら、球磨から川内に向かって海面を走る数本の白い線が見えた。なんだありゃ?
『魚雷だよ。球磨姉は川内の進行方向に魚雷を撒いてたんだね』
「なるほど。やっぱ突然のガチ戦闘だな」
川内もそれに気付いたのか、驚異的な跳躍力で海面から飛び上がり、錐揉み回転をしながら球磨の魚雷を避けた。
「もらったクマ!!!」
「なっ……?!!」
待ってましたと言わんばかりに、球磨の単装砲が空中の川内に向かって火を吹いた。数回の砲撃音の後……
「ウァアアアア?!!」
川内はそのまま背後に吹き飛んで着水。数回バウンドした後、体勢を立てなおして海面に立つ。球磨を睨む川内はもはや絶体絶命。
『提督?』
「空中での姿勢制御は難しい。ましてやあのようにジャンプしては身動きを取ることも不可能だ。それで球磨は、わざと雷撃で相手をジャンプさせ、そこを狙ったのだろう」
『これが……これが球磨姉……』
確かにこれは頭脳プレイだ。それは素直に認めよう。でも北上。お前いい加減提督さんと解説
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