暁 〜小説投稿サイト〜
鎮守府の床屋
番外編 〜夜戦トーナメント〜
妖怪夜戦女vs桜の木の下で眠る獅子
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
ぉおッ!! 放せッ!!」
「ふんッ?!」
「捉えたッ!!」

 今まで翻弄されっぱなしだった加古の、自信と覚悟に満ちた一言がここまで届いた。これで決まるか?!

「?!」
「ぶっ飛ばす!!」

 しかし妖怪夜戦女は甘くなかった。

「探照灯照射ッ!!」
「まぶしッ?!!」

 突如として加古に浴びせられる強烈な光。二人から遠く離れたこちらにまで届くほどの眩しさを誇る探照灯だ。それを至近距離から直撃でくらった加古はひとたまりもないだろう。光ったのはほんの一瞬だったが、目を押えてうずくまる加古の姿は、その一瞬のうちにハッキリと見えた。

「目がぁあッ!!」
「突撃ッ!!」

 そして『ドカン』と鳴った砲撃音。今の音は川内なのか加古なのか……

『ストップ。試合終了ー。加古が大破判定を受けたので、勝者せんだーい』

 演習場の照明がついた。そこにいたのは、始まる前の変態的な姿勢とはうってかわって、自身の腕に取り付けられた単装砲を構えた凛々しい姿の川内と、その前で海面で大の字になって倒れている加古の二人だった。

「参ったぁ〜……さすが川内。スカート引っ張られた時はどこの変態だと思ったけど……」
「まぁね〜。下手の横好きじゃカッコつかないからね! でも加古も強かったよ!!」
「へへ……そら重巡だもん」
「さすが古鷹型!!」

 そういって互いの健闘を讃え合う二人。戦闘中こそ変態色の濃ゆい内容だったが、終わってみればやはり気持ちのいい清々しい二人だったな。

 さて次の試合は……

「クックックッ……格の違いを見せつけてやるクマ……!!」

[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ