機動戦艦ナデシコ
1276話
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り、何か後ろめたい事があるのは確実だった。
……まぁ、分からないではないけどな。実際問題ここで脱出出来なければ、さっき言われていたようにネルガルと連合軍との取引に使われる訳だし。
そうなれば、拭いがたい汚点となってこの先の出世に影響が出てくるのは間違いない。
それを避けたければ、ここで一発逆転に出るしかない訳だ。
まぁ、俺がいる以上それは無理だろうけど。
そのまま若干の膠着状態が続くこと、5分程。格納庫へと向かってくる複数の足音が聞こえてきた。
そして真っ先に姿を現したのは、当然のようにゴート。
そんなゴートの後ろに続いているのが警備兵か。
「済まない、待たせたか」
「ええ、そうね。さっさと連れていって頂戴。そうそう、そっちで気絶しているムネタケ提督もね。彼には私に向かって発砲した件をしっかりと連合軍の方に連絡させてもらうから」
発砲という言葉に、ゴートの顔が微かに厳しくなる。
これまでの様子から考えると、恐らくゴートがナデシコ内の治安を守る役目を与えられているのだから当然だろう。
しかも発砲されたのが会長秘書のエリナ。
……評価が悪くなるのは間違いないだろうな。
ともあれ、それでもゴートは生真面目な性格をしているらしく、倒れているムネタケを引き連れて部下達と共に格納庫を出て行く。
当然、その中にはムネタケが引き連れた兵士達の姿もある。
これでサツキミドリ2号に到着するまで落ち着いた時間を過ごせればいんだけどな。
木星蜥蜴の方もこっちに攻撃を仕掛けてくる可能性はあるが、そっちに関してはミロンガ改を……と考えたところで、ウリバタケが俺の方へと近づいてくる。
「アクセル! ほら、もういいよな? ミロンガ改の整備をさせてくれ!」
「あー……うん。そうだな。じゃあ、行くか。エリナ?」
「当然私も行くわよ。ミロンガ改を見る事の出来る絶好のチャンスを見逃してたまるものですか」
こういう言葉が出てくるって事は、もしかしてエリナも技術系の知識を持っているのか?
まぁ、会長秘書ともなれば、その辺の技術を持っていてもおかしくはない……のか?
「じゃ、行くか。言っておくけど、ミロンガ改に妙な真似をしたらどうなるか、分かってるな?」
「へーへー。さっきのお前さんの動きを見た上で、お前と敵対するような真似をしようとは思わねえよ。ったく、それがなきゃこの機体は格好の代物だってのに」
溜息を吐き、整備員を引き連れてミロンガ改のある方へ向かう。
勿論ウリバタケ達だけを放っておく訳にかないかないので、俺もその後を追う。……エリナもだが。
「ねぇ、アクセル。あの機体一度他のパイロットに操縦させてみたいんだけど、どう?」
「無理だろ」
ミロンガ改へと向かっている途中
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