機動戦艦ナデシコ
1276話
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過ぎだったか?
ただ、こうして生かして捕虜にしても逃げ出す以上、また捕らえておくって訳にもいかないと思うんだけどな。
「じゃあどうするんだ? 前から散々言ってる連合軍との関係云々ってのを考えると、いっそこのまま逃がしてしまうか? ぶっちゃけ、それが一番手っ取り早いし後腐れもないんだけどな」
「それもちょっとね。……こう言っては何だけど、折角捕らえたんだから連合軍との取引に使いたいわ」
「……いっその事、ビックバリアを抜ける時にハッキングじゃなくてこいつ等との取引をした方が良かったんじゃないか?」
「どうかしらね。テロには屈しないとか言ってくると思うわよ? ……連合軍の総司令官は色々と頭が固いし」
エリナの言葉に、黙って俺達の話を聞いていたウリバタケが口を開く。
「ネルガルはいつからテロ組織になったんだよ?」
「あー……それは色々と不味いか?」
「失礼ね! そんな訳ないじゃない! 言葉の綾よ、綾!」
テロリスト呼ばわりはさすがに面白くなかったのか、エリナが不機嫌そうに叫ぶ。
ま、確かに自分の勤めている会社がテロリスト呼ばわりされれば面白くないだろう。
……シャドウミラーは思い切りそんな扱いを受けた事があるけど。
いや、実際に戦争を裏から煽っていたというのを考えると、決して間違っている訳じゃないんだけどな。
ともあれ、今の問題は……
「それで、結局こいつ等はどうするんだ? 殺すのも駄目、逃がすのも駄目となると」
「取りあえず今は閉じ込めておくわ。今度はもっと厳重にね。このままサツキミドリ2号に到着したらそこで下ろして、その後はネルガルの方で処理するから」
処理とか、聞きようによっては色々と危ない言葉に聞こえるんだけどな。
実際、兵士の中にも数人だが顔色が青くなっている者もいる。
まぁ、ネルガルってのは連合軍よりも圧倒的な性能を持つ戦艦を作るだけの技術力を持っているんだから、多少危ない事を考えていると思われてもしょうがないのか。
もっとも1隻だけ戦艦を作ればいいネルガルと違って、軍は戦艦を量産する必要がある。
その辺を考えれば……あ、でもネルガルのような大企業になると、当然ナデシコ級って事で連合軍に売り込みを掛けるって可能性は否定出来ないか。
「ま、それならいいけど……今度は逃げられないようにしろよ?」
「ええ、二度と同じ失敗はしないわ。……さて、じゃあ早速だけど一緒に来て貰いましょうか。アクセル、悪いけどちょっとこの人達を見てて貰える? この人達が何かしようしたら、手足くらいなら撃っても構わないわ」
ま、キノコに撃たれそうになったんだ。もし俺が助けていなければ、恐らく死んでいたのは間違いないだろう。
その辺の件で怒っていても、それは当然か。
「えー
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