暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクールD×D 〜聖人少女と腐った蛇と一途な赤龍帝〜
第2章 滅殺姫の憂鬱と焼き鳥の末路
第43話 波乱の幕開け
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いて説明がつかない。彼女は他にも様々な能力を持った魔剣が創れるのだろう?」

「はい、そのことに関しては間違いありません。お嬢様たちと初めて接触した際部屋中に魔剣を創ってみせたそうです」

「でも天候まで操ってたし、魔剣創造(ソード・バース)でそこまでできるかな?」

「天候を操るといえば煌天雷獄(ゼニス・テンペスト)だが……」

「それこそありえない。あれの使い手は今天界が確保しているはずだ。そもそもその神滅具(ロンギヌス)も魔剣の説明が出来ないさ」

「では何らかの亜種か……それとも未確認の14番目の神滅具(ロンギヌス)か……」

「「「っ!?」」」

神滅具(ロンギヌス)が他にもあるっていうの?」

「私もそんなことはないと思うが……実際我々の前に正体不明の神器(セイクリッドギア)が現れたんだ。可能性は捨て切れない」

「こちらも要警戒か。使い手自身の方はどうなんだい?」

 その言葉に全員が私の方に向き直った。

「私の主観的な評価になりますが、昨今の若者とは思えないくらい出来た娘でした。怒ると恐ろしいですが、それも怒る対象を教え導くためであり、理不尽な怒りを振りまくような娘ではありませんでした。むしろ普段はとても温厚で、高い知性も感じられます。信用できる人物かと……」

「ふむ、グレイフィアにそこまで言わせるか……」

「ただ……」

「? どうした?」

「彼女の、いえ彼女たちの両親についても調べました。何重にも隠蔽されていたのですが調査の結果……」

 そう言って私は調査結果を記した書類を机の上に拡げた。

「なっ!? これは本当か、グレイフィア!」

「はい、間違いないかと」

「でもこの2人が人間以外を拾うなんて……そんなことあるのかな?」

「にわかには信じがたいな」

「こちらも情報がまだ足りないな。グレイフィア、今後も調査を継続してくれ」

「かしこまりました」

 そうして、この日の会議はお開きとなった。







   ☆







「どう思う、曹操?」

「なんとも興味深かったよ。この強さは異常だ。調査結果の方は?」

「それについては殆ど何も分からなかった。記録は普通の人間のものだ。改竄された跡も見られなかった。唯一分かったことといえば両親のことか」

「両親?」

「ああ、これだ」

「ほう……まさかあの2人の娘だったとは。人外の連中はともかくこの神裂火織は是非ともうちに欲しかったな」

「接触するか?」

「どうしようかな? 彼女はもう悪魔だし……だが能力は惜しいな。経歴も申し分ない。少し考えてみることとするよ、ゲオルク。念のため今後も調査の続行をして
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