30話 調整者 3.5
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った。オペレーターのスコットが叫んだ。
「艦長!レーダーから言ってミノフスキークラフトの巨大モビルアーマーが3機後方より接近!」
「なんだと!」
正面の大きなモニターが後方の接近するモビルアーマー3体を捉えていた。
紫のカラーリングの機体が向かってきているのが誰でも分かった。そしてラー・アイムへ遠距離ながらも砲撃を加えてきていた。
ブレックスがその機体に付いて知識を持っていた。
「シナプスくん、アレはMRX-010 サイコガンダムMk-Uだ。20基のメガ粒子砲を兼ね備えたニュータイプ専用機体の唯の化け物だ」
「艦長!オレが出ます」
カミーユがシナプスへ進言すると、ブレックスが首を振った。
「そしてカミーユ君。アレのI・フィールドシステムの強固さは並大抵じゃない。君のサイコ・フィールドが果たしてどれぐらい通用するか・・・」
「やってみないでは答えは出せませんよ議員」
シナプスはカミーユの意見を尊重した。
「議員、生憎このままでは本艦が捕捉されるのは必至であります。カミーユがそれを遅延してもらえるならばそれも手段です。当面の目的は無事アラビア半島への上陸を果たす事です」
ブレックスは腕を腰に当てて、もう片方は髭を触っていた。
空中戦であの巨大モビルアーマー3体を相手にするにはラー・アイムも厳しい。
「・・・よし。艦長の随意で。飛行形態機は本艦への帰投も問題ないだろう」
「はっ。ではカミーユ、直ぐ迎撃に移れ」
「了解です」
カミーユがブリッジより出ようとするところでコウが話し掛けてきた。
「隊長、我々は後詰しましょうか?」
その呼びかけにカミーユが振り向き、
「いや、コウとキースはこの艦の甲板にて実弾兵器実装で鎮座していてくれ。ビーム兵器が無効化されるフィールドを確実に持っているならば多分有効だ」
と答えた事にキースが反応した。
「多分・・・ですか?」
「ああ。アレらパイロットが大したサイコフィールドを持っていなければな」
コウとキースは顔を顰めた。彼らのZプラスもサイコフレーム実装機体だがニュータイプを相手にするには、例えばカミーユを相手にするに遠く及ばない。これから戦う相手はまだ姿が見えないことに2人共冷静に分析していた。
カミーユがZガンダムのコックピットに乗り込み、意識を追跡してくる部隊へ向けてみた。
すると、慚愧の念にかられる3人の気持ちが汲み取れた。どうしてこんなことになったのか、才能を買われて期待を受けて養成所に入ったことが、結果人殺しの道具にされてしまった、洗脳が往き過ぎて自分の意思では既に止められない、そんな想いをカミーユは受け取り、深く息を付いた。
「ふう〜・・・、時代の弊害だな。このガンダ
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