番外編隻腕の大剣使いと愚かなる殺戮者2
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それであいつらはーーーいや、もう考えるのはやめよう。とにかくオレに左腕があったらーーーこの世界にはいない。
「さ〜て、俺もそろそろ勝ちに行く「そうだな、もう終わろう」・・・は?」
オレはスイの言葉を遮り、《ドラゴンビート》を鞘に納めた。
「リザイン・・・降参する」
「はぁ!?」
オレはデュエルの降参の合図を出し、デュエルシステムがスイの勝利のファンファーレを鳴らす。それでスイが驚いたように叫び、忘れかれてたギャラリーの連中がざわめく。
オレはそのまま転移門に足を向け、47層のログハウスにレッツラゴー、としようとしたらスイに右肩を捕まれる。
「どういうつもりだ?ライリュウ」
「降参の事か?理由は簡単さ・・・今のオレじゃ勝てない。それこそ、迷いがあるから」
どうしてこんな話になったのか自分でも解らない。でも一つだけ解るのはーーーオレがスイに剣をぶつける事を迷ってるということ。ラフコフ討伐戦以来、オレはプレイヤーに剣を向ける事が出来なかった。当然剣を向けたのは犯罪者だ、それも進んで犯罪を犯している連中。悪い奴らに剣を向ける事なら時々やってたけどーーー殺さなくても、この剣で切ったら手が重くなる気がした。スイにそれを話したら渋々納得してくれた。それにーーー
「お前が良い奴だって事は・・・おかしな話だけど、解る」
そう思ってる、オレがそう言ったらーーースイが吹いた。
「プハハハハ!・・・面白いなお前、ちょっと気に入ったよ」
「ったく、大笑いしやがって・・・今度会ったら最後までデュエルしよう。降参はしない・・・全力だ」
「ああ、ものすごい不完全燃焼してんだ・・・次までに迷いなんて断ち切っておけ」
オレとスイは互いに笑い、戦い、また笑い、再戦と友情の握手を交わした。その時、オレ達のデュエルを勝手に観戦していたギャラリーから歓声を飛ばし拍手をしていた。余計なことしなくてもいいと叫ぼうと思ったけどーーー必要ないかな。
オレ達は互いの家に帰ることにした。オレは妹がいて、スイはリーナという恋人がいるらしい。恋人、ねぇ。オレはまだ作るつもりはないけどーーーあの黒と白の二人はもうお互いを意識してるとか未来も言ってたし、もしかしたら時間の問題だろうな。
そんなことより、オレに新たな目標が出来たーーー
「次は負けねぇぞ、スイ!!」
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