番外編隻腕の大剣使いと愚かなる殺戮者2
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オレの目の前にいるこの少年、スイ。その名を聞いた瞬間、オレの脳が彼の情報、噂等を少し頭が痛くなる程のスピードで検索した。《殺戮者スキル》という、《完全習得》するとプレイヤーを一人殺す度にレベルが1上がるスキルを使い、次々と犯罪者プレイヤーを殺してきたーーー犯罪者狩り。ただの噂だと思ってたけどーーー
「・・・本当にいたんだな」
「《殺戮者》・・・そう言いたいんだろ?」
「正直、ただの噂だろうと思ってた。気分悪くしたなら謝る」
「いいさ、人殺しと関わろうとする奴なんていないし・・・慣れっこさ」
スイは少し気分が悪そうな顔を出した。オレはそれを謝罪しようとしたがスイは気にするなといったように返した。SAOの中で殺しを行ったという点ではオレも先日のラフコフ討伐戦で三人をあの世に送った。その点では多分解り合えない。でもーーー何でかそれだけじゃない気がする。
「・・・で?受けんのか?受けないのか?」
そうだ、まだ目の前に出されたデュエル申請の返事をしてなかった。
モードは全部で三種類。《初撃決着モード》、《半減決着モード》、《全損決着モード》。《初撃決着モード》は先に対戦相手のHPをイエローゾーンまで減らした方が勝ち。《半減決着モード》は先に対戦相手のHPをMAXの半分まで削った方が勝ち。《全損決着モード》は相手のHPが0になるまで決着が着かないというルール。
《全損決着モード》はありえない。少なくともオレが死ぬ。いや、流石に殺しはしないだろうけど。《半減決着モード》はーーー多分それでもオレの気がもたないだろう。スイのレベルは恐らく、いや、オレよりもずっと高いはずだ。よって一番無難な選択はーーーオレは《初撃決着モード》を選んだ。
「初撃だな、俺もそれくらいが丁度いい。ところでさぁ・・・」
言いたい事は解ってる。なんか、オレ達の周りに人が次々と集まって来た。その中には昼間オレのスイーツタイムを邪魔した金の亡者と裏切り者もいた。最初からいたのか、この大勢のギャラリーが気になり見に来たのか。とにかく今は目の前の相手に集中しよう。背負う鞘から愛剣《ドラゴンビート》を抜刀。スイの武器はーーーオレと同じ《両手剣》。それもSAOで数少ない片手持ち。なるほど、戦闘スタイルに自分に近い物を感じたからオレにデュエルを挑んだのかな。デュエルの承諾から開始までの時間は一分、残り時間はーーー
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デュエルスタート!
デュエル開始のアラームが鳴り、オレは強く地面を踏み込みスイに向かって突っ込んだ。ラフコフ討伐戦の後からオレは自分の弱点を補う為に敏捷値を重点的に上げるようにした。オレはあっというまにスイの懐に潜り込みまずは右脇腹か
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