第百話
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てきた通路には入って来れなさそうだ。そこから逃げるを判断を下したレインだったが、隣に今までいた筈のユウキの姿がどこにもなく。
「ってやぁ!」
しかしてすぐさま見つかった。雄々しい叫び声とともに、ユウキはサイクロプスへと切りかかっていたのだ。人間で言うならば足の腱を狙った一太刀だったが、ユウキの細くカスタマイズされた剣では、それを切断するまでには至ることはなく。
「……全然効かない!」
「ユウキちゃん! 逃げよう!」
その一撃でユウキも手に余る相手だということが分かったのか、レインの言葉に素早く反応する。目指すは今来た通路、ということをアイコンタクトで伝え合い、二人は通路へと走っていくが。
「えっ?」
その驚愕の声はどちらのものだったが。サイクロプスは咆哮するとともに、その腕を伸ばして近くの壁を叩くと、地鳴りとともに神殿の屋上から岩が落下する。その岩は狙いすましたかの如く、レインたちが通ってきていた通路の入口を塞いでいた。
「ウソぉ……ってひゃっ!」
しばし呆然と立ち尽くしてしまったユウキへ、その隙にサイクロプスのチョップが迫り来る。流石の反応速度で直撃は避けたものの、チョップによって生じる風圧によって、体重の軽いユウキは吹き飛ばされてしまう。
「っ……こっち!」
神殿の壁に直撃するか否かというところで、壁の前の前に立っていたレインがユウキをキャッチ。さらに追撃に放たれていた、サイクロプスの踏み潰しを、ユウキの手を引いてともに回避する。
「あ……ありがとう、レイン!」
「ううん。それより……どうしよっか……」
踏み潰すことに失敗したサイクロプスが、再びユウキたちに視線を向けるとともに、ともかくサイクロプスから離れようと走っていく。ただ、二人とも敏捷度に優れているものの、サイクロプスとはまるで足幅が違い。いずれ追い詰められるのは、火を見るより明らかだった。
「こうなったら……奥に行こ、レイン! まだ探してないし、何かあるかもしれない!」
「そうだね……!」
今まで通ってきていた通路が塞がれてしまった以上、こうなればまだ調べていなかった、神殿の奥に進むしかない。ユウキたちを掴もうとするサイクロプスの手から逃げながら、二人はサイクロプスが現れた神殿の奥へと進んでいく。ただし神殿の奥に行けば行くほど、神殿の奥行きは大きくなっていき、それはサイクロプスの行動が自由になっていくことに他ならない。
「こっちこっち!」
それでも何とか逃げられており。この状況への打開策をそれぞれ探すために、二人はそれぞれサイクロプスから逃げながらも、神殿の奥へと向かっていく。サイクロプスからの攻勢は止まることなく続いており、攻撃とともに巻き上がる風圧に攻撃はまま
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