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魔法少女リリカルなのは 〜最強のお人好しと黒き羽〜
第四話 平穏に向けて
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それは、この世界の文明を脅かすほどの重罪になる可能性があります》

「えっと……?」

 重罪辺は理解できるだろうけど、他の部分がイマイチ理解にかけるようすだった。

 アマネは一瞬だけ考えると、高町に分かりやすい説明を選ぶ。

《そうですね。 では、織田信長が生きていた時代、戦場で用いられた武器はわかりますか?》

「えっと……刀とか、鉄砲とか?」

「織田信長って誰だ?」

《マスターは黙っててください》

「……」

 言われたとおりに黙りました、泣きそうです。

《高町様、正解です。 他にも様々な武器がありましたが、代表的なものはその二つでしょう。 ではその時代にもし、戦車や戦闘機を用いた軍隊が出現したらどうなりますか?》

「え?」

 平然と語るアマネに、高町は混乱した様子で瞬きが速くなる。

 きっとこの世界の住人にとって、アマネの例えは混乱してしまうようなものなんだろう。

 予想通りと言ったようすで、アマネは少し微笑んだ声を漏らしつつ、話しを続ける。

《ジュエルシードが招く事態とは、そう言うことなのです。 今まで続いてきた常識を、破壊してしまうような事態。 ゲームで言えばチートレベルの事態が起こる。 そしてユーノ様はそれを起こした……言え、まだ目立つ事態になってないので問題ないでしょうが》

「まぁ、時間の問題だろな」

「そう……だったんだ」

 アマネと俺の言葉に、高町の表情が暗くなる。

 俯きながら、ユーノを見つめた。

 そしてそのまま無言で落ち込む――――なんてことはなかった。

「ねぇ、小伊坂くん」

「ん?」

「私、ジュエルシードを集めたい」

「うん、いいんじゃない? 俺も手伝うし」

「うん!」

《マスター! 何さらっと許可してんの!? マジなの!? 正気なの!? 流れに身を任せたら子供できちゃうよ!?》

 別にノリじゃな……って、アマネが壊れた。

「あーいや、アマネよ、ちょいと落ち着けって」

《ならマスターも落ち着け、そしてよく考えて! さも当たり前のように方向性を決めないでください!》

「そうは言っても、他に選択肢があるわけじゃないからな」

 管理局を頼るか、俺たちで回収するかの二つしかなかった。

 管理局を避けようと思ったなら、俺たちで回収するしかないわけで、高町がそう言う道を選んだなら、そっちにするしかないんじゃないかと思った。

 俺は結局、どっちつかずで悩んでいた。

 ならば誰か別の人の意見が決定打に必要で、それが高町だった。

《……正気ですか?》

 デバイスから深呼吸とため息が聴こえた気がするが、そんなことお構いなしにアマネは聞いた。


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