第2章:埋もれし過去の産物
第36話「命からがら」
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したようだ。
そして、緋雪は雄叫びと共に魔力を爆発させ、司に気付く。
「っ...!またお前....!」
「...転移っ!!!」
相手にしていられない。
司はそう分かっていたので、転移魔法で遠くに逃げた。
「......っ。」
「はぁっ、はぁっ、はぁっ...。」
「き、キリエ...無事ですか...?」
「...これが、無事に見える....?」
転移先にて、崩れ落ちるように二人は体勢を崩す。
気絶していたアミタ達も、転移の衝撃で目を覚ました。
幸い、転移先はどこかのビルの屋上だったため、四肢を投げ出して休めた。
「危機..一髪....!」
司は、優輝の闇の欠片に転移させられた場所から、神夜達の所まで駆けつけたのだ。
「(...助けれて...よかった...!)」
なお、助けに行く際に緋雪に対する恐怖と、もう不幸に..死なせたくないという想いの葛藤もあり、助けれた事に司は安堵していた。
「クロノ君、聞こえる!?」
『司か!?無事だったんだな!』
「なんとかね...。織崎君達のグループが緋雪ちゃんと交戦、緋雪ちゃんは完全に暴走しているような感じで、三人がかりでも全然倒せそうになかった。多分、私が咄嗟に転移魔法で助けに入らなかったら志導君みたいに...。」
司は早速クロノと連絡を取り、状況を伝える。
『っ...彼は!彼はどうなったんだ!?』
「...海に、落とされた....。」
『っ.....くそ...!』
「今すぐ探索に出ている人達を撤退させて。多分、今の緋雪ちゃんはU-Dに匹敵するかもしれない。」
『....分かった。こちらから伝えておく。』
そこまで話して通信を切る。
「とにかく、私達もアースラに...。」
〈マスター!魔力反応です!これは...!〉
「「「「っ....!」」」」
シュラインの警告に、四人は魔力反応があった方向を見る。そこには...。
「....私....?」
「闇の欠片か...!?」
そこには、薄水色を基調とした服に、肩などに白い布の装飾があり、その上に透けた薄レモン色の衣を羽織った司が佇んでいた。
見た目も雰囲気もまるで聖女のように神聖で、攻撃するのが躊躇われるほどだ。
「....私はただの断片。貴女を構成する要素の一つでしかありません。」
「え....?」
澄んだ、透き通るような声で司にそう言う司の闇の欠片。
「...少し、他の方々には眠っていてもらいましょうか。」
「っ、何を...!」
“何をする”と言う間もなく、司を除く三人は気絶してしまった。
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