第2章:異分子の排除
第21話「セカンド幼馴染」
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桜さんの言葉にユーリは恥ずかしそうにする。
...昨日のあの言葉を思い出してしまったのか。
「....そうは見えないけどねぇ...。」
...と、そこで予鈴が鳴る。
さっさと戻らないと千冬姉に叱られるな。
「...っと、秋十君、時間だから戻るぞ。」
「そうですね。」
...うん?今桜さんが俺の名を呼んだ時、鈴が反応したような...?
...あー、気づかれたな。これは。
それに、何気にアイツがユーリの名前を聞いてから怪訝な顔をしてるし...。
「....で、話ってなんだ?」
放課後になり、今度は鈴から俺だけを屋上に呼び出してきた。
「...ふん、あんた、一夏に勝ったとか言われていたわね。」
「ああ。事実だが?」
多分、クラスメイトとかに聞いたのだろう、クラス代表決定戦の事を言ってくる。
「嘘つくんじゃないわよ。どうせあんたが卑怯な真似したんでしょ?」
「っ....。」
...やっぱり、俺には辛辣なんだな。
「第一なに?“篠咲”って。なんかもう一人の家族になってるみたいだけど、そうだとしたらもう一人が可哀想ね。こんな“出来損ない”を家族にするなんて。」
「......今、なんて言った?」
...別に、俺が貶されるのはもう慣れた事だし別にいい。
鈴が俺に対して辛辣なのも洗脳のせいだと言えば耐えられる。
...だけど、今、桜さん達を侮辱した?ふざけるなよ?
「てめ「おい、もう一度言ってみなよ。」って、マドカ!?」
俺がキレそうになった瞬間、マドカが鈴の背後から声をかけていた。
「なっ..!?なんでアンタが...!?」
「いいから、もう一度言ってみなよ。秋兄を、私を助けてくれた桜さんが“可哀想”?バッカみたい。本当に可哀想なのはお前らなんだよ。」
....あれ?マドカ、俺よりキレてね?口調が荒いし。
「わざわざ秋兄と桜さんを侮辱するためだけに呼び出したのなら、もう帰らせてもらうよ。ほら、秋兄行こっ?」
「あ、ああ..。」
“話す価値もない”そう言わんばかりの素っ気なさでマドカは俺の手を引いてそこから立ち去った。
「...なぁ、なんでマドカがあそこにいたんだ?」
「んー、尾行してた。」
「ちょ....!?」
「だって洗脳をまだ受けてる奴に連れて行かれてるんだもん。気になるに決まってるよ。」
...あー、まぁ、そうだけどさ...。
「秋兄一人でももう大丈夫だとは思ってるけどさ、妹として、やっぱり心配なんだよね。」
「....ありがとう。」
マドカはマドカとして俺の事を心配し
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