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魔法少女リリカルなのは 〜彼の者は大きなものを託される〜
プロローグ
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たら消えた。

「……どうかした?」

「う、ううん。 何でもない! 行こう?」

 見間違いだと思った私は、忘れるように頭を振って、彼とともに待ち合わせ場所に向かった。

 湊飛さんのことを、紹介するために。

(……なんだろ、さっきの)

 一緒に肩を並べて歩く中、私の脳裏をさっきの光景がよぎる。

 あの優しい笑みが。

 あの懐かしい姿が。

 “あの人”と重なる。

 二年前、突然の死を迎えた――――私の義兄ちゃんと。
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