お見合い騒動と帰ってきた仲間前編
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大神とさくらが口論をしてしまった夜・・・
直哉は、一人で支配人室で、次回公演のリア王の書類に目を読していると、電話がかかってきた。
「誰だろう、もしもし」
「おお、直哉君元気そうだな、君が襲撃された時は驚いてしまったぞ」
「心配をおかけしました。神埼忠義様、今宵は御用ですか?」
「直哉君に聞いてもらいたい話があるのじゃよ、明日さくらさんと家に来てくれないかの?」
「ええ、行くのはいいですけど、何故さくらさんも何ですか?」
「君のパートナーじゃろ、彼女は?」
「わかりました、明日の午後にそちらに伺います」
「楽しみにしておるぞ」
そして、電話を終えた直哉は、自室に向かう途中2階サロンでさくらと大神に出会った。
「こんな所で二人共何してるんですか?夜のお楽しみなら部屋でしてくださいね」
「それじゃ僕は部屋に戻りますね、おやすみなさい大神さん」
「直哉君待って」
さくらが部屋に戻ろうとする。直哉を呼び止めた。
「何ですか、さくらさん?」
(うーー直哉君にさん付けで呼ばれたーーシクシク)
「用がないなら僕は、行きますけどいいですか?」
「用ならある。直哉お前の部屋は一体何処なんだ?」
「ヘッ僕の部屋ですか?大神さん貴方来たことありますよ」
「そんな事はない、俺は隊員の部屋に入った事あるが、お前の部屋に入った記憶がないぞ」
「そりゃそうでしょう。大神さんみたいに専用部屋ではないので、それじゃあ二人共おやすみなさい」
そう言って、直哉は部屋に戻って行った。
翌日・・・
午前中
「それでは、サキさん、後の事お願いします」
「え、支配人どこに行くんですか?まだ予定が」
「私用で出かけてきます」
「で、でも一人では」
「大丈夫です」
そのころさくらは・・・
昨日の夜直哉に、さん付けで呼ばれたショックを引きずっていた。
「直哉君に他人行儀の挨拶をされたよウワーン」
その時直哉が部屋に戻って来た。
「さくらちゃん何してるの?出かけるよさくらちゃん」
「わーい直哉君。大好き」
「うわ、さくらちゃん一体どうしたの?」
「だって嬉しいんだもん」
「さくらちゃん神埼重工に行くから準備して」
「わかったわ」
二人は神埼邸に向かった。
神埼邸会長室・・・
「すまんのう呼び出してしまって、実はこんな脅しが昨日送られたんじゃよ」
忠義が二人に見せた紙には、紫藤直哉を殺せ、さもなくば神埼重工を破壊すると書かれていた。
「酷い、直哉君を殺せだなんて!!」
さくらが強い口調で言う。
「成る程忠義様にとっ
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