劇場-シアター-
[5/18]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
一方でサイトはジュリオに対して少し警戒心を抱く。ジャンバードの性能についても既に知っていたとは。アンリエッタが教えたとは考えにくい。ロマリアもこのトリステインからすれば外国に違いない。ハルケギニアが一つとなって怪獣や星人という脅威に立ち向かうべきなのに、どの国も自国のことで頭を回す姿勢をとっていたのに、今になって現れた協力者。何か意図があると思わされる。
とはいえ、ジュリオの言っていることは妥当だ。早速ジャンバードの機能に頼っては見たのだが…。
「どう?」
「………だめだ。見つからない。ファウストどころか、怪獣の反応は何も出ていないよ」
結果は残念なものだった。探知を開始してから、ジャンバードのレーダーにはファウストどころか、怪獣の生体反応が一つも引っかからなかった。
「んもう!サイト、これはどういうことよ!期待外れじゃない!」
ルイズが文句を言う。
「お、俺に言われたって…やっぱファウストの奴、俺たちが探し回っているのをかぎつけたんじゃ…」
「おいおい、しっかりしてくれよサイト」
「こんなすごいものを使えるって聞いたから期待の成果を見せると思ってたのに。そうすれば、僕らUFZの実力を他の貴族たちに示すことができたのにさ…」
ここへ来るまでの間ギーシュたちUFZの男たちは、レコンキスタが保有していたこのジャンバードという兵器を見たときは興奮を示していた。そしてサイトがこれを動かすことができると聞いて、さらに期待を寄せたのだが、成果は0という残念な結果になり、期待を寄せたぶんかなりがっくりしてしまう。
ぐぅ、好き放題言いやがって。サイトは、仕方ないとは言え何もしてないルイズやギーシュたちに怒りたくなる。
「こうなったら仕方あるまい。現地調査で街を散策するしかあるまいな」
「それが妥当ね…はぁ、街をずっとうろうろすると足が疲れちゃうわね」
アニエスの提案に、しぶしぶながらもキュルケが同意する。
「だったら無理に関わることないじゃない」
結局キュルケもタバサも、UFZ加入の件を断っている。だが今回は協力者として力を貸してくれているのだが、やる気を疑う言葉を聞き、ルイズが追い払うような言い回しをする。
「そうは言うけど、ダーリンのことが心配なんですもの。あなたが酷使するせいで過労死するなんてことにならないか」
「なんでそうなるのよ!寧ろ敵に襲われた時のことを心配しなさいよ!」
サイトが味方に殺される…それも自分の手で死を遂げることを。もちろんからかい半分で心配されたことだが、ルイズは憤慨する。
「まぁまぁ。それよりも手分けして街に調査に向かおうよ。ここには大人数がしめているし」
「それが妥当ね。振り分けはどうする?」
二人をなだめるマリコルヌに、モンモランシーが同意し、そして誰と誰を組ませるかを問う。全員で相談した結果、
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ