暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
劇場-シアター-
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が、それに対してアンリエッタは懐疑的な返答をする。
「被害にあった街の警備兵からの情報によると、黒いウルトラマンは我々人間と同じ体の大きさで戦いを挑んできたそうです。もしこの国に大きなダメージを与えることが目的なら、これまでのように巨大な姿で挑んでくるはず。にもかかわらず…」
「考えてみればおかしいですね。なんで奴はそんなことを…」
考え込むレイナール。しかし考えても決定的な理由が思い当たらない。核心に近づけるだけの情報が少なかった。
「試している…と私は考えます」
すると、アンリエッタ傍で控えていたアニエスが口を開いた。
「試す?どういうことよアニエス」
キュルケが尋ねる。
「最後にファウストが現れたのはタルブの戦い。レコンキスタとの戦闘中を最後に、ウルトラマンネクサスに深手を負わされて退いたときだ」
(…)
世間では、レコンキスタの侵攻に伴って姿を現したときが、ファウストを最後に姿を見せたときとされているようだ。だが実際のことをサイトは知っている。メフィストが新たに出現する直前、奴は一度だけシュウに戦いを挑んできた。同じウルトラマン同士、情報を共有するべきとしたため、彼の口からそれを聞いていた。
「それまでしばらく、奴は表舞台に姿を見せていない。傷が癒えるまでの間どこかで回復のときを待っていたと考えている」
「でも、また姿を現した」
タバサが繋げる。
「ああ、そして回復したばかりの自分の力がどれほどのものかを確かめるために、街を襲撃し、街の警備たちを相手に戦いを挑み、負傷者を出した」
もしアニエスの予想が正しいとしたら、再びウルトラマンたちと戦うだけの力を取り戻したと推測される。
「とはいえ、これはあくまで私が目撃者からの観点を元に割り出した仮説だ。目的が何であれ、奴の暴挙をこれ以上許すわけに行かぬ」
「アニエスの言うとおりです。これ以上奴の動きを野放しにするわけにいきません。せめて奴の出現位置を特定さえできれば被害を最小限に留められるのですが…」
確かに、奴の出現場所を突き止めることができたら、あらかじめその付近の街の人たちに避難を呼びかけることも、即座に奴に対処することも可能だ。
「女王陛下、確かレコンキスタから回収したあのゴーレム…ジャンバードでしたか?あれには怪獣の位置を特定できるそうですが、あれを使えばよろしいと思います」
ジュリオが横から入ってきてアンリエッタに言う。
そう、自分たちには、ジャンバードという、怪獣をはじめとした敵勢力の位置の特定を可能とする存在が居る。あれのエネルギー探知機能を使えば問題は無いはずだ。
「そうよ、あったじゃない!奴の場所を突き止める方法!」
ルイズもそれを聞いて喜ぶ。これ以上自分の大切に思う女王の住む町を壊されてたまるものか。
(こいつ、ジャンバードのことも…)

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