劇場-シアター-
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だ。
「あなたたちもなに突っ立ってるの!?まだ休憩には早いわよ!」
「「は、はいい!」」
思わず傍観者になっていたために、サイトたちも怒られてしまった。
「ごめんなさい…私が無理を言ったからみんなを巻き込むことになっちゃって…」
ハルナもサイトたちと一緒にこの場に居た。申し訳なさそうに謝った。
「いいんだって。あれ大切なものなんだもんな。仕方ないよ。ルイズたちも手を貸さないと、あの人、ハルナの大事なものを返してくれないだろ?」
どうも、ハルナ関連でどうしても抜けられない事情があったようだ。
貴族とは、民たちにとっての模範であるべき。社会的地位の低い者たちが行う劇団に対しては、あくまで見る専の立場であるのが当然のことなのだが、なぜかルイズたちは劇場にて、役者の練習を行っている。
なぜルイズたちが演劇の練習を行う羽目になったか。それは今から数時間前に遡る…。
玉座の間にて、
サイト・ルイズ・ギーシュ・レイナール・マリコルヌ、モンモランシーは、
女王近衛部隊兼対怪獣対策防衛チーム『ウルティメイトフォーズゼロ(UFZ)』としての任務を言い渡される。この場には協力者という立場でキュルケとタバサも同伴していた。ミシェルとアニエス、ジュリオもこの場に控えている。
「黒いウルトラマンが等身大の大きさでトリスタニアの町に現れ、破壊活動を行ったとの通報がありました」
「黒いウルトラマン!?」
その単語を聞いてサイトたちの表情は一変する。黒いウルトラマン…それはすでにトリステインでも他国でも知れ渡りつつあるほどの恐ろしい力を持つ強敵。
ファウスト、そしてメフィスト。ウルトラマンが単独で相手にすることも困難なほどだ。
「ちなみに、現れた奴はどっちですか!?」
サイトがアンリエッタに尋ねる。
「ダークファウスト…二本角を持つ女性型の方です」
「被害はどれほどになっているんですか?」
今度はルイズが尋ねる。奴らほどの強敵なら被害はかなりのものだろう。正直喜ばしいことなんて何もないが。
「被害状況ですが、思った以上にごく緩やかな傾向にありました」
「え…緩やか!?」
「ルイズ、あなたもおかしいと思いませんでしたか?今日のトリスタニアは確かに被害こそありますが、機能が停止するほどの被害には及んでいません」
言われて見て、ルイズはハッとする。再びこのトリスタニアを訪れたとき、確かに建物がいくつか壊された箇所があったが、何度も怪獣災害にあったトリスタニアはその直後の有様がかなり酷かった。だが、これまでと比べて被害がごく小さいもの。奇妙だ。
「今までの動きが今までなだけに、こんなことは信じられないのです。重傷の者が多数出てしまいましたが、死者もいません」
「不幸中の幸いですね…」
「…そうでしょうか」
レイナールがそう言う
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