暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
劇場-シアター-
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態を理解する。
「あの、お芝居の手伝いをどうしてもしないといけないんですか?」
仲間たちに事情を説明した後、サイトは改めてウェザリーに尋ねる。
「ハルナの鞄をなんとか彼女に返してあげたいのでしょう?でも私としてもこの貴重な鞄をおいそれと返せない。だったらお互いに納得できる交渉で納得しあうのが合理的だと思うのだけど」
「全然納得できないわよ!鞄を見せるだけでしょ?そのためにどうして私たちがお芝居なんてやらないといけないわけ?」
「その通りだぞ、ルイズ。やめた方がいい。君のご実家にことが知られたら勘当ものだぞ?」
やはり納得できない。ルイズがウェザリーに反論し、ギーシュも忠告を混じらせながら反対した。
「それは困るわね。できればここに来た全員で、抜けた穴を埋めたかったのだけど、そうだったら諦めてもらうしかないわね」
「ぜ、全員………!?」
貴族組は絶句する。ハルナには悪いが、やはりたかがバッグ一つのために芝居なんてやってられないのだ。
(ずっとなくしちゃってどうしようって思ってたものがやっと見つかったのに…)
貴族組が明らかに反対している。確かに彼らには彼らの事情があるし、自分は彼らの世話になっている立場だ。巻き込むようなことをするのはよくない。でも、ウェザリーは全員が芝居に出てきてくれないと、鞄を返すそぶりを見せない。スカロンももうちょっとマシなことを思いついてくれたりしないのだろうか。
「…これしかないなら、俺もやるよ」
すると、サイトは覚悟を決めて自分も芝居に出ることを決めた。ハルナのためだ。このくらいで根を上げるわけにいかない。
「サイト!」
ルイズは勝手に決めるな!と叱り飛ばすが、サイトは折れなかった。
「ルイズ、この方法しかないんだ。頼むよ!みんなも…!」
彼は遂に、仲間たちに向けて土下座をしてでも頼み込んできた。サイトまでも、ハルナのためにここまで尽くそうとしている。これはこれでルイズたちも罪悪感を抱いてしまう。
「私は…そうね、ダーリンがここまで頼む以上断れないわね」
「…私も、してもいい」
「キュルケ、タバサ!?」
すると、キュルケとタバサの二人から参加してもいいという返答が出た。一瞬驚いたルイズだが、ハルナの困り顔とサイトの必死の土下座を見て、少しの間の間、考え込みながら唸る。
「…わかったわよ。乗りかかった船よ、今更降りるのも気が引けるわ」
だが彼女も、サイトの頼みを断ることができず、承諾することにした。
「ルイズ…!!」
「ルイズさん、本当にいいんですか!?」
顔を上げて、ぱぁっと表情が明るくなったサイトだが、一方でハルナは不安を顔に出す。これは明らかに自分の身勝手な行為が招いた結果なのに、それでもルイズが自分のバッグのために、貴族の立場であるが故の危険性を顧みない選択を取ったことに驚い
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