暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
劇場-シアター-
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かし…二人の予想は的外れだった。
「私の鞄!?」
「か、鞄!?」
それは今の自分たちの任務において全く関係のないものだった。まさかハルナの鞄だなんて思いもしなかったルイズは、足腰を挫かれたような感覚を覚える。
「鞄なんてどうでもいいじゃない!」
「そうはいきません!あれは私が地球の思い出が詰まっている大事なものなんです!私がこの世界に来たときに持っていた、唯一のバッグなの!大事に持っていたんだけど、どこかで落としちゃってて…」
「地球の思い出、か…」
異世界だからこそ、故郷にあったものならどんなちちっぽけなものでも貴重でかけがえのないものであることを痛感させられる。サイトもそれを理解していた。
「そんな言い方されたら、俺も無視できないな。俺も着いていくよ」
「ありがとう、平賀君!」
「あ、こら!二人で勝手に話を進めないでよ!私も行くわ」
ルイズは、話が終わると同時に先行する二人を慌てて追っていった。
しばらく三人は、ハルナの追う人物を追跡する。追跡対象としているのは、ハルケギニアの材質で作られているようには見えない鞄だった。なるほど、あの鞄ならサイトも見たことがあった。自分とハルナが通っていた高校の指定バックだ。この異世界だと違和感がありすぎるし、目立つ。一目瞭然だ。
「あれだな。んで、持ってる人は…ん?」
ハルナの物と思われる鞄を持って進行先を歩いている人物は女性だった。
その女性は、見た目は20代半ば、髪は金髪のショートカットで、スタイルもなかなかの美女。しかし、その女性には、目立つ特徴があった。
「あの人、頭から耳が…」
「もしかしてあの女、獣人?」
そう、彼女の頭からは獣のような耳が生えていたのだ。
何人か彼女に気が付いた人たちが、彼女を見て少し敬遠しがちな視線を向けたり、一歩距離を置こうとしているのが伺える。
「ルイズ、獣人ってもしかして…獣みたいな人ってことか?」
「簡単に言えば、まぁそういうことよ。あんたくらいでも理解できるのね。安心したわ」
「馬鹿にしてるだろ…」
尋ねてきたサイトが、ルイズの説明に理解を示すも、どこか棘のある言い分にむっとする。
「けど、耳以外は私たち人間とほとんど変わらないわね。そこがかえって奇妙だわ」
「案外、ただの猫耳装着を趣味にしている人かもな?」
実は猫か犬の耳を模倣したカチューシャじゃないだろうか、なんてことをサイトは考える。
「どんな変人よ、それ…」
「平賀君、アニメにはまり過ぎじゃないかな…?」
「え〜…」
サイトの多少妄想が混じった捻りのないジョークに、ルイズとハルナからの感想は酷評だった。
『もしかしたら新しいタイプの宇宙人だったりするかもしれないな。後を追っていこうぜ』
一方で、ゼロはウルトラマンらしさのある予想を立てる。彼は元々、宇宙を飛
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