胸騒ぎ-センス・オブ・パニック-
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ね。
だけど、僕のことをそうやって一方的に怪しむのはどうかと思うよ。君だって虚無の使い魔『ガンダールヴ』で、元は今回の異星人と同じ異世界の存在じゃないか。
そうだろ…『ウルトラマンゼロ』」
「!!」
こいつ!俺の正体をすでに!?サイトは思わず身構えた。今、デルフはギーシュに頼んで部屋に起きてきているが、生身の戦闘もある程度はやれるし、懐のウルトラゼロアイには折り畳んで銃として扱える『ガンモード』が搭載されているから心配はない。
「そう警戒するなよ。僕は君と敢えて秘密を明かし合いたいだけさ」
「へぇ…」
誰が、と心の中でサイトは突っ込む。分からないことが多くても、同じイケメンで異形の力を持つなら、真っ正直に言いたいこと・伝えるべきことを真面目に言ってくれるシュウの方が信用できる。肩を並べて共に助け合ったことがあるからだろうか。
「ま、いずれ僕が怪獣を操ることができるという話は、伝えるべき時に皆にも教えるよ。けど、君もいずれ自分の秘密を自ら明かすことになるだろう。
そうなったときの皆の反応に対しては…覚悟した方がいいんじゃないかい?」
自分の正体がバラされる覚悟。それを聞いて、サイトは数年前、自分が助けた悪徳記者に裏切られ、自分の正体を暴露されたメビウスのことを思い出した。あのようなことが自分の身にも降りかかるかもしれない、ということか。
「…へっ、ご忠告どうも」
「やれやれ、どうも僕は君にずいぶん嫌われてしまったようだね。君とは仲良くしていきたかったのに。まぁ、最初はこんなものかな。少しずつでも僕のことを信用してもらえると嬉しいな。
そろそろ遅いし、僕はここで部屋に戻らせてもらうよ」
踵を返して、自分の部屋に戻って行った。
口ではああ言っていたが、やはり飄々とした態度を崩さない。ルイズたちに対して色目を使ってきてるし、それに明らかに言っている言葉がいちいち怪しかった。
「あいつもあいつで、俺に…俺たちに何を言いたかったんだ…?」
『さぁな。でも、今はわからないことを考えても仕方ない。それに万が一あいつが俺たちの敵となることがあるとしても、俺たちにはこの星でできた仲間がいるだろ?』
アンリエッタとの会談を行う前…。
「どうしておおとりさんがここに!?」
星人たちにさらわれた人たちの治療にあたっていたメイジたちの中に、サイトがたまたまウルトラマンレオの人間としての姿であるおおとりゲンの姿を見つけた時は驚いたものだ。ゲンもまた、サイトと話をしておきたかったらしく、休憩時間の合間を縫って城内の人目につかない場所にて二人は話をした。
「実は、俺がこの世界に来る直前のことだ。俺はゼロの捜索のほかに、ある少女を探していた。その少女が黒い雲に連れ攫われるのをちょうど目撃したのだが、
黒い髪の地球人の少
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