機動戦艦ナデシコ
1275話
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も待てなかったのか?」
「アクセル……ご覧の通りよ。それだけアクセルのミロンガ改は魅力的なんでしょうね。まぁ、私から見ても魅力的なのは間違いないけど」
エリナの視線が向けられるのは、格納庫の端にあるミロンガ改。
そんなエリナに向かって口を開こうとして……ふと、格納庫内を動いている気配に気が付く。
隠密行動をしている十数人……いや、もうちょっと多いな。二十人を越えるくらいか?
「誰だ?」
「アクセル?」
俺の言葉に訝しげな視線を向けてくるエリナと、俺の様子に疑問を持ったのか、ウリバタケや整備員も俺の方へと視線を向けてくる。
そうして、その集団の気配がこっちに近づいてきて……
「なっ!?」
それが誰なのかを理解し、エリナが驚愕の声を上げる。
同時に、その謎の人物……キノコ頭が自分達の存在をこっちに知られた事に気が付いたのだろう。銃をこっちに……具体的には今声を上げたエリナの方へと向け……
「させるかっ!」
キノコ頭が躊躇なくトリガーを引こうとした瞬間、床を蹴ってエリナを掻っ攫い、その場を移動する。
そして格納庫に響く銃声。
「きゃっ、な、何!?」
「ちょっと大人しくしてろ」
腕の中にいるエリナの耳元で呟き、そのまま格納庫の床にエリナを置くと、再び床を蹴る。
向かう先はこちらに銃口を向けているムネタケ。
元々俺に銃弾は効果がないが、それでも当たって無傷なところを他の奴に見られては困る。
床を素早く何度も蹴り、ジグザクに移動しながらムネタケとの距離を縮めていく。
監視されている制限上、瞬動の類は使えないが、それでもこの程度の相手にそこまでの動きは必要ない。
見る間にムネタケの懐の内側に入り込み、拳を突き出す。
軽く……かなり力を加減しての拳だったが、それでも胴体を殴られたムネタケは大きく吹き飛ぶ。
それを見た他の連合軍の兵士達が思わず動きを止めたのを見ながら、ムネタケが殴られた影響で空中に浮かんだ銃を手に取り、その銃口を兵士達へと向ける。
「動くな」
そう告げられ、兵士達は大人しく両手を上げるのだった。
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